河野 匡かわの ただす
【プロフィール】
筑波大学、筑波大学大学院卒
大塚製薬陸上競技部 部長兼女子監督
1983年卒業生
箱根駅伝では、第59回6区・第60回6区・第61回3区・第62回6区を担当
3000m障害 8分34秒51(筑波大記録)
学生時代に3000mSCでアジア大会優勝
卒業して30年以上が経過し、いまさら先輩面するのは抵抗を感じるが、自分自身の競技感が少しでも後輩諸君の励みになるならと応援メッセージを送りたい。
また、筑波大学が箱根駅伝に出場するにはどうすれば良いのだろうか?今春コーチに就任した弘山勉君がOB、関係者に向けて活動報告と支援の呼びかけを目的に立ち上げたプロジェクトに、賛同の意思を、合わせて込めたいと思う。
私の競技感、そして指導の根幹にもなっているのが、目標達成のために「競技に対する意識を高く持つ」、「あたり前のレベルを上げる」この2点である。
「競技に対する意識を高く持つ」とは、戦う準備をしっかりやる事だと考えている。イチロー曰く「準備というのは、言い訳の材料となり得るものを排除していく。そのために考え得る、すべてのことをこなしていくこと。」もっともである。
「あたり前のレベルを上げる」とはトレーニングの過程で、やらされているのではなく、自らの意志で必要な手段を普通(あたり前)にやれるようにする事である。
「言うは易く行うは難し」であるが、この意識の継続が成長への礎になる。肝に銘じて貰えれば有難い。
今年の予選会突破は難しいであろう。長距離強化が簡単にできる訳がない。しかも我々の時代には馴染みのない大学が数多く強化を図っている現状の中では。
「ヒト」「モノ」「カネ」組織マネジメントをする上で必要な要素だが、他の大学に対して上回れるものは現状何もない。我が大学には「知恵」があるではないか?何て思っている人は現状把握に欠けているとしか思えない。
本当に箱根駅伝に出場するには、関係者が果たすべき役割において、現状を把握し、集団意思形成するしかない。 その意味でOBは「強化資金集め」と「選手勧誘」に協力しよう。 今の学生には、君たちの時代で夢は叶わないかもしれないが、後輩たちへ繋げる頑張りを望みたい。 私は本気で応援する。死ぬまでに一度は筑波大学が箱根駅伝を走る姿が見たいので。
まずは10月17日(土)予選会で成長の証が見られることを期待したい。
河野 匡