8月31日に開催された筑波大記録突破会の3000mの結果報告をさせていただきます(担当:猿橋)。
チームは8月23日まで福島県白河甲子高原と岩手県北上市で第2次走り込み(強化合宿)を実施し、その後はフリー期間(休日)を挟んでのレースになった。第2次走り込みの疲労が出る頃ではあるが、今回の目的は「走り込みによるスピード能力への影響を確認すること」と「9月2日からの第3次強化合宿に向けて高強度の負荷を与えること」である。
近況レポートの通り、活気ある我がチームには、スタート前には「皆で積極的なレースをすること」を誓い、且つ「各自がテーマを持って走ることで課題を見出し、競技力を高める材料にしよう」という意気込みが感じられた。
夕方の17時40分にスタート予定であったが、記録計測機器の不具合により競技開始時刻から30分遅れてレースは始まった。それでも集中力を欠くことなく、全員が良い雰囲気でスタートラインに立つことができたように見えた。
風も弱く、この時期としては気温もそれほど高くない気象コンディションは良好と言えた。スタートしてすぐに、山下(体育3)が1人飛び出す展開でレースは始まった。次位の集団を猿橋(社工3)、相馬(体育3)が引っ張り、上級生がレースをつくった。山下は後半になってもペースが落ちる気配がなく独走状態のなか、後方集団から岩佐(体育1)が2000m過ぎでペースアップを図り、最後は接戦のうえ岩佐が1年生ながら僅差で1着を勝ち取った。
3000mの結果
着順 | 名前(所属) | タイム | 備考 |
---|---|---|---|
1 | 岩佐一楽(体育1) | 8’24″50 | PB |
2 | 山下和希(体育3) | 8’24″80 | PB |
3 | 杉山魁声(体育2) | 8’29″70 | |
4 | 猿橋拓己(社工3) | 8’32″60 | |
5 | 坂見一将(体育1) | 8’36″30 | PB |
6 | 山口航平(医学3) | 8’37″40 | PB |
7 | 山本尊仁(応理2) | 8’37″80 | |
8 | 五十嵐優汰(体育1) | 8’38″20 | PB |
9 | 西研人(体育3) | 8’39″30 | |
10 | 河合俊太朗(体育2) | 8’40″20 | PB |
11 | 増田悠(資源2) | 8’41″10 | PB |
12 | 薮下温司(社会2) | 8’41″40 | PB |
13 | 相馬崇史(体育3) | 8’41″70 | |
14 | 深澤陸(障害2) | 8’44″40 | PB |
15 | 尾原健太(地球3) | 8’45″50 | PB |
16 | 小林竜也(体育1) | 8’45″70 | |
17 | 永山龍吉(体育1) | 8’45″90 | PB |
18 | 國井辰磨(体育1) | 8’46″00 | PB |
19 | 渡辺珠生(体育3) | 8’48″40 | |
20 | 伊藤太貴(体育2) | 8’54″60 | |
21 | 武藤陽(物理1) | 8’56″30 | PB |
22 | 福谷颯太(体育1) | 8’59″60 | |
23 | 幟立晃汰(体育2) | 9’05″30 | |
24 | 伊藤直哉(社工3) | 9’12″90 | |
25 | 植田樹(物理4) | 9’20″40 | |
26 | 上原佑太(人文1) | 9’22″40 | |
27 | 不二黎人(障害2) | 9’22″60 | |
28 | 鈴木博貴(体育1) | 9’26″70 | |
29 | 岡島広周(人文2) | 9’29″50 | |
30 | 森山敦喜(物理2) | 10’01″10 |
「ラストも競り合う学生たち」
「選手コメント」
・岩佐一楽(体育1)
「8月初旬の5000mのレースでは、スタート直後から前の集団についていくのは無理だと判断してしまい、悔いの残るレースをしてしまったので、今回は積極的にいくことを課題にして、レースに臨みました。8月後半から練習中の呼吸の乱れや腹部の差込みが起こることがあったので、不安も大きかったのですが、自己ベストを大きく更新できたことや、そのことをチームの人たちと一緒に喜べたことが素直に嬉しいです。9月の頭から、3次合宿に入っていくので、さらに気持ちを入れて練習に取り組んでいきます。」
・山下和希(体育3)
「刺激の感覚から2分50秒/km以内のペースで走り続けられると思っていたので、イメージ通りのレースを展開することができました。2600mあたりまで一人旅の独走のレースで自己ベストを出せたのは合宿の走り込みの成果が出たのではないかと感じました。しかし、最後の最後で後輩に競り負けてしまい甘さが出てしまいました。箱根駅伝の予選会では、このようなことがないように残りの2ヶ月ほどの練習を大切にしていきます。」
・山口航平(医学3)
「学生ハーフ以来故障が続き、思うように練習が出来ておらず、まだ復帰して3週間ほどの状態で、今シーズンの初レースになってしまいました。3000mと距離が短かったこともありますが、怪我をしている中でもバイクやその他クロストレーニングで日々追い込めていたからこそ、このタイミングで自己ベストが出せたと思います。箱根駅伝予選会までまだ2ヶ月ほど残されているので、最後まで箱根駅伝予選会を見据えて練習に打ち込んでいきます。」
「自己ベスト更新者」
今回のレースで13人もの学生が自己ベスト更新を果たし、収穫が大きいレースとなったのではないだろうか。夏の強化の成果がスピードの求められる3000mで表れることは、とてもいい傾向である。速いペースでの動きや感覚が失われていないことが示されたからだ。これに走り込みによる持久力が加われば、予選会でのハーフマラソンという距離でも速いペースで走破できる可能性が高まる。
また、最近のレースで下級生の勢いが目立つ。それは、今回のレースでも積極果敢に走った山下が立役者であり、上級生がレースを引っ張る気持ちも強い。それぞれの役割を果たしながらチーム全体を強くしようという意識が噛み合っている証拠。これにより予選会の登録メンバー、出走メンバー争いが熾烈となりチーム内競争が生まれることは必至である。チーム全体の底上げを考えると、互いに影響を与える状況は好ムードと言えるだろう。それは皆が活気ある状況を望んでいるからだ。
9月2日より熊本で3次強化が始まります。予選会まで残り2ヶ月を切り、より集中した練習を積み重ね、チームも個人もレベルアップを図っていきます。引き続き応援のほどよろしくお願いいたします。