11月4日(祝)に行われた第7回筑波大競技会の結果報告をさせていただきます。(担当:伊藤)
今回の競技会に参加したのは、第96回箱根駅伝予選会に出場しなかった学生。箱根駅伝予選会に向けてトレーニングを積んできた者が多く、これまでの練習の成果を試す意味でも、箱根駅伝本戦に向けて勢いを増す意味でも大事なレースである。少し暑さもあったが、11人が参加した5000mで、半数以上となる6人が自己ベストをマークし、26年振りに箱根駅伝予選を突破したチームの勢いを示す結果となった。
5000mは15時過ぎにスタート。日差しが強く、時折吹く風も強めで、やや厳しいコンディションと思えたが、力を付けた選手には関係なかったようだ。
第1組には、前述の通り、箱根駅伝予選会を目指して練習してきた学生らが出走。レース序盤から大土手(体育3)が飛び出し、最初の1000mを2分48秒というハイペースで通過。第2集団も2分55秒程度で通過し、共に自己ベストを狙えるペースでレースは始まった。その後も第2集団は互いに引っ張り合いながら良いペースを維持してレースは進んだ。
前を行く大土手の走りは快調で、第2集団をグングン引き離していった。後半は独走となったが、最後までペースは落ちず、高校時代の自己ベスト(14分30秒)を15秒も更新する14分15秒をマークする圧巻の走り。今回の記録で関東インカレB標準記録を突破。来春の記録会では関東インカレA標準記録の突破が視野に入った。
先頭でゴールした大土手に大きく水をあけられたが、國井(体育1)、河合(体育2)、福谷(体育1)も続々と自己ベストでフィニッシュ。大土手の激走と下級生の好走で、チームの雰囲気は最高潮に達した。
好調だった予選会で補欠に回った大土手は、駅伝主将として箱根駅伝予選会では気丈に振舞いチームを引っ張った。箱根駅伝予選通過に喜ぶ仲間たちの輪に走って加わりたかったに違いない。その悔しさを自分自身で吹っ切るために、相当な覚悟を持ってレースに臨んでいたのだろう。レース後には「予選会の時は調子が良く、走れなかったことが本当に悔しかったので、絶対に記録(自己新)を出してやると思ってました」と明かした。
大土手の魂の走りを目の当たりにした仲間たちは「感動した」「目が覚めた」「気合いが入った」と一同に口にし、相当な刺激を受けた模様。「補欠に回った大土手がこの記録で走れるなら俺たちだってやれる」と感じたに違いない。この日は、走りでもチームを引っ張ったことになる。頼もしい駅伝主将の復活だ。
大土手の陰に隠れて目立たないが、1年生の二人が自己ベストを10~15秒更新した。今秋の初戦としては、及第点以上の走りと言え、順調に走力が増していることを示した。
第2組は、3分/km付近のペースで先頭が流れた。今季で14分台を目標にしている岡島(人文2)が果敢についていった。中盤以降から徐々に遅れてしまったが、入れ替わるように伊藤直(社工3)が少しづつ順位を上げていき、自己ベストをマークして2位でゴール。岡島も粘りの走りで自己ベストを更新した。
岡島の積極的な走りや伊藤直の後半の追い上げは、練習の成果の表れであり、一緒に練習してきたメンバーに良い刺激を与えたはずだ。今後の記録会での5000m14分台の期待をかけたい。
5000m1組の結果
着順 1組 | 名前(所属) | タイム | 備考 |
---|---|---|---|
1 | 大土手嵩(体育3) | 14’15”66 | PB |
2 | 國井辰磨(体育1) | 14’44”72 | PB |
3 | 河合俊太朗(体育2) | 14’49”43 | PB |
4 | 福谷颯太(体育1) | 14’49”74 | PB |
6 | 五十嵐優汰(体育1) | 14’52”58 | SB |
16 | 薮下温司(社会2) | 15’53”26 |
【國井のコメント】
今回のレースで約1年振りにベストを更新できました。最近は安定して練習が積めていたのですが、レースは久しぶりだったのでスタート前は正直不安でした。しかし今回はレース中もリラックスすることができ、1人で走ってもベストを更新できたことは自信になりました。これから箱根駅伝に向けた強化が始まりますが、故障や体調に気をつけながら箱根本戦争いに絡めるように強くなっていきます。
5000m2組の結果
着順 2組 | 名前(所属) | タイム | 備考 |
---|---|---|---|
2 | 伊藤直哉(社工3) | 15’18”16 | PB |
3 | 岡島広周(人文2) | 15’22”92 | PB |
8 | 植田樹(物理4) | 15’40”95 | |
11 | 上迫彬岳(地球3) | 15’49”14 | SB |
17 | 不二黎人(障害2) | 16’07”44 |
箱根駅伝本戦への出場を決めることができ、チーム全体が盛り上がっている。そんな中、予選会に選手として出走できなかった学生たちが、今回の記録会で強化してきた成果をみせてくれた。チームの選手層が高いレベルで厚くなっていることの証明で、箱根駅伝本戦に向けての選手争いが熾烈になることが予想される。箱根駅伝本戦まで2ヶ月を切った。チーム一丸となって箱根駅伝でシード権獲得という目標を達成できるよう気を引き締めて頑張っていきます。
最後に、同日に開催されていた学園祭で、箱根駅伝予選突破の展示もさせていただきました。そこに設置いただいた応援メッセージ用ボードが下の写真です。チームが箱根駅伝本戦に向けて動き出したタイミングも重なり、びっしりと書かれたメッセージに皆様の期待の大きさが感じられ、僕たちも胸が高まります。
引き続き、応援よろしくお願いいたします。