2016 JUNTENDO DISTANCE が、7月7日(木)に順天堂大学陸上競技場で開催され、筑波大学からは12人の学生が5000mに出場し、半数の6人が自己記録を更新した。中でも、3年の森田が、筑波大学として千葉信彦先輩以来23年振りの14分10秒切りを果たす14分09秒93をマークし、最終組で3位に入る健闘を見せた。
最後までペースダウンしない力走を見せた森田
5000mの第1組がスタートする夕刻の18時半、それまで強かった風が弱まり始め、気温も24度に下がってきた。夏ということを考えると良いコンディションである。そんな中、第2組から筑波大学勢が出走。まずは、高石が先頭に立つなど積極的な走りを見せ、自己記録を10秒更新する積極的な走りを見せる。
後半競り合う高石(右)と斎須(左)
それで、勢いがついたのか、第4組で2年の村上と川瀬が、自己新記録をマークした。とくに川瀬は、春にマークした自己ベストを17秒も更新。医学群医学類に所属する彼は、5月から6週間もの医学解剖実習期間があって皆と一緒に練習できる機会はひじょうに少なかった。それを乗り越えてのものだけに、価値は相当高い。
後半にペースアップをし自己新をマークした村上(右)
自己記録を17秒更新した医学群の川瀬
第5組では、4年の才記が自己新記録。彼も5月から4週間の教育実習(練習は週末だけ)をこなしながらの自己ベストに自信を深めた様子。駅伝キャプテンの勝谷は、4週間の教育実習と直前に引いた風邪の影響で、力を出し切れなかったようだが、組で3位になり、最低限の走りは見せた。
第5組で力走する勝谷(右)と才記(左)
最終組となる第6組で、森田と小林が中央学院大学や順天堂大学の強豪校を相手に力走した。ハイペースの展開で、二人は対照的なレース。小林は、積極的に前につけ、1000m の通過が2分45秒。一方、森田は、先頭集団の後方に付けて2分48秒。このレース運びの差が、ゴールでは、12秒の差を生むことになったのかもしれない(実力が互角とした場合)。前半を積極果敢に攻めた小林は、後半失速。厳しいレースになったが、最後まで粘り通して14分22秒をマークし12秒ほど自己記録を更新した。
最終組のハイペースの中を積極的に走る小林
小林と森田の順位が入れ替わったのが3000m過ぎ。森田は、後半になるにしたがい順位をどんどん上げ、4000m過ぎに2位まで上がる。ラスト1周を60秒でカバーすれば、目標としていた全日本インカレのB標準記録に届いたのだが、さすがにそこまでの余力は残っていなかった。しかし、筑波大学としては、23年振りの14分10秒切りを果たし、来年の関東インカレのA標準記録を突破する見事な走りを見せた。「次こそ14分05秒を切ります」とさらなる意欲を示していた。
それぞれの組で上位でゴールすることができたことは、学生たちにとって少し自信になったのかもしれない。中央学院大学や順天堂大学の人数の多さと層の厚さには圧倒されながらも、予選会で戦える準備が着々と進んでいる実感があったようで、チームには久しぶりに笑顔が見られた。
ゴール後に笑顔を見せる学生たち
組 | 順位 | 氏名 | 記録 | 備考 |
---|---|---|---|---|
2 | 6 | 斎須 克久 | 15分18秒06 | |
7 | 高石 陽平 | 15分20秒05 | PB | |
13 | 井口 謙 | 15分27秒98 | ||
14 | 宮本 寛司 | 15分29秒56 | ||
4 | 2 | 村上 諄 | 14分42秒06 | PB |
3 | 川瀬 宙夢 | 14分43秒45 | PB | |
6 | 河野 誉 | 14分47秒84 | ||
17 | 武田 勇美 | 15分00秒75 | ||
5 | 3 | 勝谷 徳仁 | 14分25秒51 | |
6 | 才記 壮人 | 14分29秒67 | PB | |
6 | 3 | 森田 佳祐 | 14分09秒93 | PB |
9 | 小林 航央 | 14分22秒05 | PB |
※PB=自己新記録