韋駄天ランニングアカデミーの立ち上げ
筑波大学箱根駅伝復活プロジェクトがプロデュース
筑波大学箱根駅伝復活プロジェクト
男子駅伝監督 弘山勉
アカデミー設立と目的
この度、筑波大学箱根駅伝復活プロジェクトは、多くの方々(韋駄天ファミリー)とタッグを組んで、「韋駄天ランニングアカデミー」というアカデミックな事業とコンテンツを立ち上げました。
韋駄天ランニングアカデミー(WEBサイト TOP)
https://idtn-tsukuba-ac.jp/
「筑波大学 箱根駅伝 復活プロジェクト」は、人材育成プロジェクトと位置付けられていますが、それは、筑波大学陸上競技部・男子長距離ブロックの学生が、箱根駅伝出場という難題に挑戦する過程で、創意工夫を凝らして努力することで養われる人間力の向上が期待できるからです。
ただ、それでは単なる学生スポーツの話になってしまいますが、本学は、さらに上のステージを目指しています。本プロジェクトでは学生の本分である修学(教育)と研究を含めて、学生の人材育成という観点で「4本の柱」を大事にしています。その4本の柱で自ら成長した学生の姿を「スカラーアスリート」と呼んでいます。
スカラーアスリートとは
高い競技能力と倫理観、スポーツ愛好精神に加え、高い教養と知的探究心をもって自身の能力開発を進め、将来的にはその経験を活かして社会に貢献できるような人材です。
例えばオリンピックで活躍したのち、競技の世界から離れても、それぞれ活躍の場でリーダーシップを発揮し、周囲の範たる有為な人材となることを目指します。そうした人材を育成できたとしたならば、セカンドキャリアとして、教育界、スポーツ界、産業界、国際機関などでの活躍が期待されます。
そのために、博士前期・後期課程やそこに設けられた様々な学位プログラム(国際スポーツ学、スポーツ国際開発学、高度大学体育指導者養成、次世代健康スポーツ科学)での学びの可能性が筑波大学には開かれております。
その中の「社会貢献・社会還元活動」を我々独自の方法で具現化するために構想したのが「韋駄天ランニングアカデミー」になります。
アカデミーが目指す活動(事業内容)
社会貢献と言っても、様々な要素が含まれますが、韋駄天ランニングアカデミーでは、以下のような目標を掲げて活動していきます。
1.School 機能
正しい知識や理論、方法論を提供するアカデミックコンテンツやシステムの構築。特に陸上競技長距離選手・ランナーへ有益な情報提供。
2.Produce 機能
ランニングのパフォーマンス向上プログラム、ランニングの普及に繋がる大会やイベントなどをプロデュース(スポーツ科学の応用)
3.Consult 機能
地域や企業と連携した健康・スポーツ事業の推進。とくに、市民マラソンを活用した地域スポーツ発展に寄与していく
4.Develop 機能
本アカデミーの人財の発想・新規開拓の能力、知見・知財を活用し、共同研究(実験・エビデンス提供)や商品・サービス開発を手掛ける
5.Research 機能
事業と研究活動を結び付けて、様々なデータを取得・蓄積・解析を経て、新たなサービスへの応用や開発により社会に貢献していく
※事業内容について、詳しくはWEBサイトでご確認ください↓
https://idtn-tsukuba-ac.jp/about-us/business/
アカデミーのスタートとして
目標に沿って、段階的に私たちが目指す “かたち(姿)” に近づくことができるように努力していきますが、まずは、スタートとして、WEBサイトを構築し、「1.School機能」の充実を図りながら、事業の立ち上げにも積極的に取り組んでいくつもりです。
いろいろと目標はありますが、当面は、以下の活動になると思います。
スポーツ科学・理論
・筑波大学体育系教授・准教授・助教・研究員らによる講座(動画、テキスト)
・筑波大学の学群性・大学院生らによる論文・文献の紹介
・筑波大学陸上競技部男子長距離ブロックのコーチによるランニング パフォーマンスアップ講座
・WIT(健康スポーツ科学センター)トレーナーによるコンディショニング科学・実践
・筑波大学アスリートが実践するトレーニング紹介
・外部有識者らによる確かな理論の紹介
アカデミー事業
・ランニングクリニックの開催
・スポーツ科学 体力・走力測定
↳スポーツ科学的な側面からアドバイス
・筑波大アスリートによる練習会
・ジュニア選手向けランニング教室
・韋駄天長距離記録会の開催
地域スポーツ事業
・地域マラソンとの連携事業
・ランニングイベントの企画・運営
共同研究開発
・学内研究領域との連携による新規格の開発
・企業様との共同研究開発(商品開発)
韋駄天に込めた意味
「韋駄天ランニングアカデミー」と名付けたのは、韋駄天こと「金栗四三(かなくり しそう)」大先輩の想いや功績を本アカデミーが引き継ぐためです。日本マラソンの父と呼ばれ、日本のマラソンやスポーツに尽力し、数々の偉業を成し遂げた人物が金栗四三です。そんな「偉大な先輩に習い、社会のために貢献する何かをすることが我々の使命である」とずっと考えてきました。
金栗四三の功績について↓
https://idtn-tsukuba-ac.jp/about-us/kanakuri_shisou/
マラソンの父 金栗四三さん
※熊本県玉名市ホームページに かなり詳しく記されています。
https://www.city.tamana.lg.jp/q/aview/112/2193.html#yomikata
この韋駄天ランニングアカデミーの立ち上げには、正しい理論や有益な情報を皆様に紹介し、競技人生やランニングライフ、生涯スポーツ(ランニング)を充実したものにしていただきたいという願いを込めています。さらには、前述した通り、アカデミーの事業(取り組み)に学生たちが係わり、学生自身の成長に繋げてもらうことも企図しています。
アカデミー設立の目的や想いをプロデューサーを務める二人がコラムで書いています。
弘山 勉 男子駅伝監督のコラム
韋駄天ランニングアカデミーが目指す“もの”は!? 目的と理由
https://idtn-tsukuba-ac.jp/idaten/blog_hiroyama_1/
木路 修平 男子駅伝コーチのコラム
韋駄天ランニングアカデミーへのワクワク感
https://idtn-tsukuba-ac.jp/idaten/kiji/
学生たちが取り組む卒業研究、それに付随して学ぶ文献なども紹介していきますので、どうぞお楽しみに!
最後になりますが、我々の趣旨に賛同していただき、参画してくださった韋駄天ファミリー各位(本学教員や卒業生、WIT様など)には感謝しています。学生を含めたランニングと陸上競技を愛する韋駄天ファミリーで本アカデミーを運営してまいりますので、皆様どうぞよろしくお願いいたします。