箱根駅伝予選会が終わり1ヶ月が経ちました。チームは新体制へと移行し、すでに来年の箱根駅伝予選会へと気持ちを切り替え活動をしています。今回は、秋のトラックシーズン開幕戦となりました10月22日の平成国際大記録会と、11月6日に行われました第6回筑波大競技会の結果をご報告いたします。
(担当:木村歩峻、藤原潤乃佑)
【10月22日 平成国際大学記録会】
平成国際大記録会に4名の選手が出場した。この4名は、先日行われた筑波大競技会にて14分台に迫るタイムをマークしており、今回の記録会では14分台での走破がひとつの大きなテーマとなっていた。
部内トップでゴールしたのは小牧(体育1)。夏場から飛躍的な成長を遂げ、高校時代は16分23秒87という自己ベストであったが、一気に14分台の大台を突破した。今もなお勢いは留まらず、今後の成長が楽しみな選手の一人である。次点で2年生の熊谷(国際2)も14分台をマーク。途中で転倒に巻き込まれるなどのアクシデントはあったものの、意地の走りで目標を達成した。
部内3番手の丸子(総Ⅱ1)は転倒に巻き込まれてしまいペースを落としてしまったものの、自己ベストを更新。着々とタイムを伸ばしている。4番手の本村(資源2)は自己ベストとはならなかったものの、連戦の中で最低限のタイムでまとめきった。
【熊谷コメント】
一つの目標にしていた14分台を出すことができて素直に嬉しいです。予選会直後のレースだったこともあり、チーム新体制の初陣として覚悟を持って臨んだ結果、チームに勢いを与える走りができたと思います。入学時から1分30ほどベストを更新できましたが、現状に満足することなく、これからもチームに走りで貢献できるように精一杯頑張っていきます!
【小牧コメント】
今回、平成国際大学記録会に出場しました。この大会は箱根予選会敗退で沈むチームを勢いづけたいと思う試合であり、10000m挑戦会の資格記録が狙える最後の大会でもあり、初の14分台を狙う試合でもありました。それの理由から大きなプレッシャーを感じましたが、最後まで強気で自分を信じて走り切ることが出来ました。結果は初の14分台で、とても嬉しかったです。しかし、まだまだ走力でチームに貢献するにはほど遠いので、この勢いのまま成長し続けていきたいです。
【平成国際大記録会 5000m結果】
着順 | 指名 | 所属 | 記録 | 備考 |
---|---|---|---|---|
6 | 小牧直登 | 体育1 | 14分52秒66 | PB |
13 | 熊谷秀人 | 国際2 | 14分59秒10 | PB |
22 | 丸子晴樹 | 総Ⅱ 1 | 15分12秒49 | PB |
39 | 本村春人 | 資源2 | 15分20秒12 |
【11月6日 第6回筑波大競技会】
今年度最後の開催となった今回の筑波大競技会、2日目の最終種目として男子5000mが行われた。この試合には1年生から3年生の29人が出場した。このうち予選会メンバーを除いた学生の多くは、この競技会に照準を合わせて練習を重ねてきたことから、スタート前から普段以上の緊張感が漂う雰囲気であった。14分台を目指す選手からインカレ標準(B標準14分20秒)切りを目指す選手など、細かな目標は様々であったが全員に共通した目標はただ一つ。自己記録の更新であった。
スタート時の気温は11℃、ほぼ無風と、筑波大競技会では珍しく絶好のコンディションでのレースとなった。また、今年度最大規模の筑波大競技会であったことから競技会自体の盛り上がりも最近の中では一番であり、選手はより気持ちが入りやすい環境下でのスタートとなっただろう。
レースはスタート直後から3つの集団に分かれて進んでいき、先頭グループは3000mを8分30秒前後で通過するペース、第2グループは8分40-45秒、第3グループは9分前後のペースで刻んでいった。
先頭集団は5人。新駅伝主将の平山(体育3)が引っ張り、積極的に前に出た金子(工シス2)と予選会に出走した小山(体育1)を中心にレースが進んでいった。3000mを8分35秒で通過し、残り1000m付近で金子が飛びだしそのまま1着でゴール、見事に関東インカレB標準を突破した。また1年生の小山も粘りの走りを見せ、自己ベストを21秒も更新する14分24秒11でゴールした。
金子には、まだまだ表情に余裕があり、12月初旬の記録会では関東インカレA標準(14分10秒)切り、そして13分台も狙える実力を付けているのは明らか。更なる飛躍に期待したい。
【金子コメント】
10000mに向けた練習の一環という形でしたが、標準突破と自己ベストを達成でき良かったです。速い通過タイムを体感できたり、ロングスパートで勝ち切ることができたりと収穫も多いレースでした。今回のレースを挑戦会や年末のレースに活かしていきたいと思います。
【小山コメント】
7月に更新した自己ベストを20秒更新することができ、最低限の目標だった14分30秒を切ることができて良かったです。しかし、残り3周で先頭から離されてしまい、ラストの切り替えが課題であることがわかりました。今回は練習の一環として出場したので、狙ったレースでさらに自己ベストを更新できるよう頑張りたいと思います。
第2集団の筑波大勢は10人。長井、富山の3年生コンビが集団を引っ張り、3000mを8分45秒を少し切る良いペースで進んでいった。4000mでその集団から古川(体育2)が抜け出し、前の集団を猛追。ラスト1000mを2分45秒でカバーし、自己ベストを16秒更新する14分27秒68でゴールした。
伸び盛りの2年生コンビとして、1着フィニッシュの金子と共に、古川には、これからのチームを支える柱となってもらいたい。
また、この集団で1年生の堀口、鈴木将、鍔の3人が走り、それぞれ自己ベストを更新した。今回の5000mの上位10名のうち4名が1年生と、チームの底上げが成されていることが証明される結果となった。
【古川コメント】
今回の目標としていた14分30秒切りを達成することができました。夏合宿での有酸素能力の強化、日々取り組んできた動作改善によるエコノミー改善が功を奏し、課題としていたラストも上げることができたことは自信に繋がりました。更なる5000m、10000mでのタイム短縮を目指して、残りのシーズンも集中して取り組んでいきます。
【鍔コメント】
前回(9月29日 筑突⑤ 14分58秒10 )に引き続き、自己ベストを出すことができ嬉しい反面、30秒台を出したかったという悔しさもあります。次の試合は初挑戦の10000mとなるので、距離が伸びた中でも自分の走りができるよう頑張ります。
第3集団は残る14人の大集団となった。PMを務めた宮代(体育2)を先頭に1キロ3分ペースで刻んでいくも、次第に集団はバラけてしまう。そのような中、こちらも1年生の丸子と寺田は淡々と走りつづけ、それぞれ初の14分台をマークした。2人とも夏からの強化が結果として現れ、一安心した様子であった。
一方、同じ集団でレースを進めた田中(心理2)と照内(医学3)の2人は、ラストスパートをかけるも僅かに15分を超える結果となった。それぞれ自己ベストを20秒近く更新したが、あと少しで14分台とあっただけに笑顔は見られなかった。ただ実力は間違いなく14分台を出せるところまで辿り着いているので、12月頭の記録会では2人の笑顔が見られることを願いたい。
【丸子コメント】
初めての14分台を素直に嬉しく思います。10月22日の平成国際大記録会で14分台を狙ったものの出せなかった悔しさをぶつけることができました。同期や先輩方と切磋琢磨して良い練習を積むことができたからこその結果だと感じています。まだまだフォームもレース展開も課題だらけなので、更に力をつけられるように一層精進していきます。
【寺田コメント】
10月半ばにコンディション不良により練習を離脱していたことから、今回のレースは現状把握を第一の目的として出場しました。その中でも密かに狙っていた14分台を出すことができ、非常に嬉しく思います。今回のレースでは、二週間前に14分台の自己新を記録していた小牧が4000mまで完璧なペースメークをしてくれたことが記録につながったと思っております。鍔、小牧、丸子といった秋に入り記録面で急成長を見せている同輩には大いに刺激をもらっており、残るレースに向けても互いに高めあっていきたいと思います。
【筑波大学競技会 5000m 結果】
着順 | 氏名 | 所属 | 記録 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1 | 金子佑太朗 | 工学 システム2 |
14分18秒07 | PB 関カレB標準 |
2 | 藤原潤乃佑 | 体育3 | 14分22秒15 | PB |
3 | 平山大雅 | 体育3 | 14分23秒14 | |
4 | 小山洋生 | 体育1 | 14分24秒11 | PB |
5 | 古川幸治 | 体育2 | 14分27秒68 | PB |
6 | 堀口花道 | 体育1 | 14分37秒12 | PB |
7 | 鈴木将矢 | 医学1 | 14分38秒43 | PB |
8 | 皆川和範 | 物理3 | 14分38秒61 | |
9 | 長谷川嵩汰 | 医療科3 | 14分39秒52 | PB |
11 | 鍔颯人 | 体育1 | 14分42秒46 | PB |
12 | 長谷川健太 | 生物資源2 | 14分45秒34 | |
13 | 吉田海渡 | 体育2 | 14分51秒13 | |
14 | 富山翔太 | 地球3 | 14分53秒34 | |
17 | 丸子晴樹 | 総合Ⅱ 1 | 14分56秒49 | PB |
18 | 寺田周世 | 人文1 | 14分59秒29 | PB |
19 | 長井隆星 | 体育3 | 15分00秒51 | |
20 | 田中康聖 | 心理2 | 15分01秒75 | PB |
21 | 照内淳和 | 医学3 | 15分02秒71 | PB |
23 | 黒木聖 | 日文1 | 15分11秒45 | PB |
24 | 本村春人 | 生物資源2 | 15分13秒88 | |
26 | 大崎友裕 | 体育2 | 15分19秒83 | PB |
28 | 斉藤一樹 | 体育2 | 15分30秒72 | PB |
30 | 小野木宏太 | 体育2 | 15分43秒04 | |
31 | 源侑也 | 応用理工1 | 16分20秒02 | |
32 | 伊藤俊 | 障害1 | 16分51秒79 |
新体制のチームとなってからの2試合で、述べ17名の選手が5000mの自己ベストを更新する結果となりました。特に1、2年生の活躍が目覚ましく、次の主役争いは既に激化しています。入学時からチーム内ランキングの上位に位置する堀口、16分台前後の自己記録から14分台へと記録を伸ばした熊谷や小牧、鍔など、誰もが主役になれるチャンスです。誰が主役の座を掴むのか!? これからのチームにご期待ください!
このように多くの選手が大幅な記録の向上を見せていますが、現状に満足のしている選手は1人もおりません。他大学の選手の伸び以上の成長を見せなければ、戦うことができないとわかっているからです。
今年度、ほとんどの選手は残り1試合または2試合の出場となります(関東学生連合チームに選出の皆川を除く)。残りの試合、全員が自己ベストの更新を目指して走り抜きますので、応援のほどよろしくお願いします!