12月2日・3日・10日の三日間で2023年ラストレースが開催されました。出場した選手のうち、大幅に自己記録を更新した選手から悔しい結果に終わった選手まで、結果はそれぞれでしたが、各自が課題と手応えを得ることの出来る貴重な経験となりました。
今回のレースを良くも悪くも糧にして来年度以降の飛躍に繋げられるよう、選手一同精進して参ります。
今回は年内ラストレースの結果をご報告させていただきます。(担当:宮代、熊谷)
【12/2日体大長距離競技会10000m】
小山洋生(体育2)、川﨑颯(体育1)、平山大雅(体育4)の3名が出場した。
今大会は、10000mで自己記録が30分以内という参加標準記録が設けられており、標準を突破している下級生エースの2人が全日本大学駅伝予選会出場に向け、チーム平均タイムを短縮すべくレースに臨んだ。
(2組目)
小山は、先月の10000m挑戦会で収穫のあるレースを経験し、直近の1週間で更に調子を上げてきていたこともあり、28分台が十分に狙える状態でスタートラインに立った。レース序盤から冷静に集団の力を借りながら、7000mまで2’55/㎞ペースで推移した。しかし8000m過ぎに集団のペースが上がった所で対応できず、結果は29’17″と僅かな自己記録更新に留まり悔しさを滲ませた。自己ベスト更新の喜びよりも、28分台に届かなかった悔しい気持ちが上回ったのは当然だろう。
(3組目)
10000m挑戦会でPBを30秒更新し波に乗っていた川﨑は、本番5日前の体調不良により不安のある中でのレースとなった。6000mまで2’55/㎞ペースで淡々と集団で推移するも、8000m手前から少しずつタイムを落とし、我慢の時間が続いた。ラストは渾身のスパートを見せ、結果は29’29”15と、体調不良明けながら見事自己記録を更新した。
(6組目)
平山大雅は、1か月間の実業団合宿直後の疲労状態の中、28分台が多く揃うハイレベルな組で自己記録更新に挑んだ。レース序盤からハイペースで集団が推移し、平山は2000m過ぎで苦しい表情を浮かべ、対応できずペースを落とした。その後は単独走となり、30’21’’55でゴールした。合宿の疲労が響き、悔しい結果となった。
【川﨑コメント】
「先日行われました日体大記録会におきまして、10000m29’29″15で自己ベストでした。28分台を目指して挑みましたが、ラスト3000m付近から失速してしまい、目標には全く及ばすの結果になりました。課題を多く見つけることができたレースとなったので、冬季練習で1つずつ課題解決に向けて取り組んでいきたいと思います。応援ありがとうございました。」
【日体大長距離競技会10000m試合結果】
組 | 着順 | 氏名 | 所属 | 記録 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
2 | 12 | 小山洋生 | 体育 2 | 29’17″71 | PB |
3 | 18 | 川﨑颯 | 体育 1 | 29’29″15 | PB |
6 | 26 | 平山大雅 | 体育 4 | 30’21″55 |
【12/3第8回筑波大学記録突破会5000m】
今大会には20名が出場した。今大会では次週の12/10東海大学記録会に向けた最大負荷練習の目的も兼ねていた(東海大記録会には16名が5000mに、4名が10000mに出場する予定であった)。10000mに出場予定の4名は、全日本大学駅伝予選会の出場権獲得を目標に、チームの10000m上位8名の平均タイムの短縮を目指しており、最低でも現時点でのチーム8番手のタイムである30’27’’70を更新する必要がある。
そのためにも今大会では最大負荷の刺激入れつつ、各自が状態の確認をすることを目的にレースに臨んだ。
レース序盤、次週の5000mで自己記録の更新を狙う堀口(体育2)が飛び出し、2’50″前後のペースで2000mを通過するも、徐々にタイムを落とした。第二集団は、3000mを8’50″を切るペースで通過し、金子(工シス3)、丸子(工シス2)、大津(体育2)が集団を牽引し、伊佐(体育1)が必死に食らいつく。その後方、3000m過ぎにラップを落とした選手たちは我慢の時間が続く。先頭集団では、丸子、金子、大津、伊佐が順にゴール。丸子と伊佐が自己記録を更新し、好調をアピールした。その後方では、粘りきれず悔しい結果となった選手が多かった。
結果はそれぞれであったが、1週間後の年内ラストレースに向けて、各々が目的通りの刺激を入れることが出来た。今回のレースで感じた課題や手応えを反省し、次週のレースに活かせるように最大限準備していきたいと心決めたのであった。
【丸子コメント】
「今回の競技会は10000mに向けての練習の一環としての参加でしたが、前半少し速いペースでも余裕を持つことができたことで後半うまく絞り込むことができました。5000m等のスピードは課題なので、しっかり向き合って来シーズンに飛躍できるように練習を積み重ねていきます。引き続き応援していただけるように精一杯頑張って参りますので今後ともよろしくお願いいたします。」
【筑波大学記録突破会5000m試合結果】
着順 | 氏名 | 所属 | 記録 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1 | 丸子晴樹 | 工シス 2 | 14’43″89 | PB |
2 | 金子佑太朗 | 工シス 3 | 14’45″54 | |
3 | 大津勇人 | 体育 2 | 14’46″43 | |
4 | 伊佐昴大 | 体育 1 | 14’48″35 | PB |
5 | 鈴木将矢 | 医学 2 | 14’54″44 | |
6 | 鍔颯人 | 体育 2 | 14’56″99 | |
7 | 長谷川健太 | 資源 3 | 14’58″48 | |
8 | 山本健介 | 人文 2 | 15’00″07 | |
9 | 堀口花道 | 体育 2 | 15’17″61 | |
10 | 小牧直登 | 体育 2 | 15’22″65 | |
11 | 熊谷秀人 | 国際 3 | 15’29″41 | |
12 | 斉藤一樹 | 体育 3 | 15’32″26 | |
14 | 中山純静 | 体育 3 | 15’39″91 | |
15 | 小野木宏太 | 体育 3 | 15’40″78 | |
17 | 大瀧圭佑 | 応理 1 | 16’05″96 | |
19 | 平尾快 | 総合Ⅰ 1 | 16’06″42 | |
20 | 源侑也 | 応理 2 | 16’47″14 | |
小山陽生 | 体育 1 | 8’44 | (3000mまで) | |
黒木聖 | 日文 2 | 9’10 | (3000mまで) | |
伊藤俊 | 障害 2 | 9’34 | (3000mまで) |
【12/10東海大学記録会5000m】
12月10日に行われた東海大学記録会には年内ラストレースとして、まず5000mに17名の選手が出走した。
(4組目)
この組には伊藤俊(障害2)が出場した。伊藤はスタートから集団の中盤に位置取り、冷静にレースを進めた。ペースも伊藤が目標としていた15分台が狙える絶好のペースだった。しかし集団が縦長になりばらけ始めると、伊藤も対応できず粘りの走りになった。手元ではぎりぎり自己ベストを更新したかどうかというところだったが、正式結果は自己ベストにコンマ数秒届かなかった。
(7組目)
この組には小野木宏太(体育3)・黒木聖(日文2)・源侑也(応理2)・大瀧圭佑(応理1)の四名が出場した。集団は最初の1kを3分前後のペースで進んだ。小野木、黒木、大瀧は集団の中でレースを進め、源はレース序盤まら苦しい走りになった。レースが進み集団がばらけ始めると、それぞれが目の前の選手に懸命に食らいついていった。特に大瀧は自己ベストを14秒更新する快走を見せ、16分台で入学し、夏には大きな怪我を経験したものの地道に努力を重ねてきた成果を発揮するレースとした。
(8組目)
この組には斉藤一樹(体育3)・大津勇人(体育2)・小山陽生(体育1)の三名が出場した。14分台が確実に狙える組であり、それぞれが目標をもってレースに臨んだ。小山陽生は集団の前方でレースを進め、中盤は先頭を引っ張る積極性も見せた。最後はペースが上がりきらなかったが、ポテンシャルの高さを感じさせるレースだった。斉藤は14分台を目標に練習を積んできており、レースでも順調にラップを刻んでいったが、3000m過ぎから徐々にペースダウンしてしまった。それでも自己ベストを更新し、シーズンラストのレースで気概を見せた。大津は体調不良の影響が響き途中棄権となった。
(9組目)
この組には熊谷秀人(国際3)・山本健介(人文2)の二名が出場した。先頭が最初の1000mを2’50″前後で入るレースになり、山本は集団の前方、熊谷は中盤でレースを進めていく。山本は先頭が見える位置で終始レースを進めていき、一番きつい終盤も粘りの走りを見せた。熊谷は自己ベストが狙えるペースで3000mを通過するも、終盤耐えることができず苦しいレースになった。山本はラストの切り替えを見せて自己ベストを更新した。シーズン初めは15分台の選手だったが、夏合宿で覚醒し、箱根駅伝予選会にも出走した。急成長の1年間を象徴するような会心のレースとなった。
(10組目)
この組には金子佑太朗(工シス3)・鍔颯人(体育2)・小牧直登(体育2)・伊佐昴大(体育1)の4名が出走した。留学生選手が集団を引っ張る展開になったが、4名とも集団の中でレースを進めた。2000m過ぎで鍔が集団から遅れ始める。金子は先頭から3番目をキープしてレースを進め、その後方で伊佐、小牧と続いた。金子はラスト1000mで先頭に立つとそのまま鋭いラストスパートを見せ、組トップでゴールした。復帰から2週間のレースとは思えない走りで、改めてそのポテンシャルの高さを見せてくれた。伊佐も集団に食らいつき自己ベストを更新した。
(12組目)
最終組には小山洋生(体育2)・堀口花道(体育2)の二名が出場した。両名とも関東インカレの標準記録を狙ってのレースになった。小山は2000m過ぎから集団を先頭で引っ張る積極性を見せた。堀口も集団の中で4000mを通過した。小山はラストのトップ争いを繰り広げ、自己ベストを更新した。終始引っ張った中でのタイムであり、実際の価値はタイム以上のものがあるといえるだろう。堀口は得意のラストスパートが決まらず、自己ベスト更新とはならなかった。
【山本コメント】
「日頃から応援、サポートをしていただきありがとうございます。先日行われた東海大記録会の5000mにて自己ベストを更新することができました。最近の試合ではなかなか思うような結果を出せていませんでしたが、今回の試合では練習の成果を発揮でき、今シーズンの最後をいい形で締めくくることができたので良かったです。来シーズンにより強くなれるようこれから始まる冬季練習でしっかりとした土台を作れるようにしていきたいと思います。」
【金子コメント】
「日頃より多くのご支援を賜り、ありがとうございます。東海大記録会5000mに出場し、14’27″28でした。組1着という最低限の目標は達成できましたが、箱根駅伝予選会後の故障が響き、タイム短縮という形でチームに全く貢献できなかったことを非常に悔しく思います。チームはこれから本格的な冬季練習を迎えます。来年の春に他大学のエースと競うため、そしてチーム力の底上げのため、チームを引っ張る覚悟を持って取り組みます。」
【小山洋コメント】
「日体大記録会では終盤での切り替えができずペースが上げられなかったので、今回はラストの切り替えをテーマに走りました。前半から自分でペースを作る慣れない展開になり速いペースで引っ張ることができず、記録は出ませんでしたが、ラスト1周で切り替えて反省を活かすことができました。内容には収穫があったので、春のトラックレースに繋げたいと思います。応援ありがとうございました。」
【東海大学記録会5000m試合結果】
組 | 着順 | 氏名 | 所属 | 記録 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
4 | 15 | 伊藤俊 | 障害2 | 16′ 16″80 | |
7 | 12 | 黒木聖 | 日文2 | 15’22″64 | |
14 | 小野木宏太 | 体育 3 | 15’33″94 | ||
17 | 大瀧圭佑 | 応理 1 | 15’35″41 | PB | |
32 | 源侑也 | 応理 2 | 16’37″32 | ||
平尾快 | 総合Ⅰ1 | DNS | |||
8 | 13 | 小山陽生 | 体育 1 | 15’03″62 | |
20 | 斉藤一樹 | 体育 3 | 15’21″29 | PB | |
大津勇人 | 体育 2 | DNF | |||
9 | 8 | 山本健介 | 人文 2 | 14’45″83 | PB |
19 | 熊谷秀人 | 国際 3 | 15’07″83 | ||
10 | 1 | 金子佑太朗 | 工シス 3 | 14’27″28 | |
7 | 伊佐昴大 | 体育 1 | 14’46″30 | PB | |
23 | 小牧直登 | 体育 2 | 15’08″98 | ||
26 | 鍔颯人 | 体育 2 | 15’18″58 | ||
12 | 4 | 小山洋生 | 体育 2 | 14’22″29 | PB |
12 | 堀口花道 | 体育 2 | 14’38″23 |
【12/10東海大学記録会10000m】
同日に行われた10000mには長谷川健太(資源3)・丸子晴樹(工シス2)・鈴木将矢(医学2)・平山大雅(体育4)が出場した。
今回のレースでは、平山がペースメーカーとして3人をサポートした。2000m前で長谷川は集団から遅れ、厳しい走りになった。丸子、鈴木は平山にぴったりと付き冷静にレースを進めた。5000mを14分台で通過し29分台が狙えるペースだったが、7000m過ぎで目標ペースから遅れだした。二人とも苦しい時間が続いた中、ラスト一周で鈴木が丸子を抜きゴールした。事前の練習が順調に詰めていただけに悔しいレースとなった。
【鈴木コメント】
「今回10000mを走らせていただき、30’53″53と自己ベストに17″22届かない結果となりました。悔しい反面、レース自体は現4年生である平山先輩に3’00”/kmで引っ張ってもらいタイムを狙えた分、自分の実力不足と課題の見つかるレースになったので、これから冬季練習を乗り越えて、より一層強くなれるよう頑張ります。」
【東海大学記録会10000m試合結果】
着順 | 氏名 | 所属 | 記録 | 備考 |
---|---|---|---|---|
19 | 平山大雅 | 体育 4 | 30’35″51 | (PM) |
24 | 鈴木将矢 | 医学 2 | 30’53″53 | |
25 | 丸子晴樹 | 工シス 2 | 30’53″47 | |
27 | 長谷川健太 | 資源 3 | 31’38″61 |
総括
2023シーズンの締めくくりとして臨んだ記録会でしたが、思い描いていた結果には繋がりませんでした。箱根駅伝予選会からの秋シーズンも、チームとして殻を破れない試合が続きました。しかし、チームはこの反省を胸に、既に冬季練習を開始しています。来年が終わるとき「この経験ができてよかった」、そう思えるようにチーム一同気持ちを新たに取り組んでまいります。今後ともご支援、ご声援の程よろしくお願いいたします。