11月23日に第117回平成国際大学記録会5000m、11月30日に第8回筑波大競技会5000m、11月30日と12月1日に第318回日本体育大学長距離記録会5000m、10000mにそれぞれ出場しました。
いずれの試合も約1か月間続いたトラックシーズン後半戦の締めくくりに関わるレースであったため、自己ベスト更新を目指して果敢なレースをする選手が多く見受けられました。ここでは上記3試合の結果を報告させていただきます。
文責:寺田周世(人文3)、川﨑颯(体育2)
11月23日 第117回平成国際大学記録会5000m
今回の競技会は、自己ベスト更新も狙いつつ、翌週の日本体育大学記録会にレースイメージを付けることを目的とした試合となった。あいにくの強風&低気温というコンディションの中、健闘する選手が多くみられる試合となった。
(7組)
この組には、中野景太(体育1)の1人が出場した。試合に向けた中野の練習消化率は100%に近く、今回は自己ベスト更新、さらには初の14分台に期待がかかるレースであった。
レースは、スタート後から先頭集団の3番手に付くなど、集団の中で積極的に進め、3000mを9分08秒という自己ベスト更新を狙えるペースで通過した。しかし、その後は徐々にペースを落とし、強い風の中、単独走という苦しい展開となったが、何とか粘りの走りをみせ、15分31秒32という自己ベストをマークした。ただ、自己ベストをマークしたが、15分前後という目標には達せず、中野はゴール後、悔しさを見せた。
【選手コメント】
中野景太(体育1)「先日行われた平成国際大学記録会において、5000mで15分31秒32を記録し、自己ベストを約15秒更新することができました。自己ベストを更新できたものの、今回のレースでは15分前後を目標にしていたため、悔しさの残る結果となりました。このレースの反省点をしっかりと踏まえ、次のレースでは14分台を目指して練習に励んでいきます。応援ありがとうございました。」
(9組)
この組には照内淳和(医学5)、大瀧圭祐(理工2)、磯谷虎樹(体育1)の3人が出場した。
9組のレースは、スタート後から磯谷が集団の先頭に立ち、果敢に引っ張るなど、積極的なレース運びから始まった。一方、照内は集団の中盤、大瀧は後方に付けた。磯谷は集団を引っ張り続け、2000mを5分55秒で通過した。その勢いにつられ、照内、大瀧も磯谷の背中を冷静に追いかける。しかし、3000m過ぎから少しづつペースを落とし、3人とも自己ベストには届かずのゴールタイムとなった。悔しさが残るレースとなったが、磯谷の果敢なレース運びはこれからの彼の飛躍のための糧になっただろう。
(11組)
最終組であるこの組には、来週の日体大記録会で10000mに出場する選手が主に出場した。また、最終組の選手らは1km2分50秒ペースと2分53秒ペースの集団に分かれ、10000mに向けた最終刺激を行う事もレースの目的としていた。
スタート後、集団は予定していた2分50秒、2分53秒というペースに及ばないスローな展開となり、先頭集団は2分53秒で1000mを通過した。1000m超えてから集団のペースが上がり始め、3000m付近から徐々に集団がばらけ始めた。しかし、川﨑(体育2)、堀口(体育3)はペースを大きく落とすことなく、自分のペースを刻み続け、両者自己ベスト更新には届かなかったものの、納得のいくタイムでゴール。さらに、後方集団に位置していた、塚田(医学5)は自己ベストを更新し、強さを魅せる走りをしてくれた。トラックの苦手意識を克服し始め、ベスト更新が止まらない塚田の今後に期待がかかる。
【選手コメント】
塚田萌成(医学5)「日頃より多くのご支援を賜り誠にありがとうございます。
今回の5000mは次の日体大10000mに向けた5000mという位置づけでしたので、10000mの中盤をイメージしつつ走りました。結果としては自己ベストを更新し、次のレースに向けて自信となる走りができました。
応援ありがとうございました。」
【リザルト表】
組 | 着順 | 氏名 | 所属 | 記録 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
7 | 15 | 中野景太 | 体育1 | 15:31.32 | PB |
9 | 10 | 磯谷虎樹 | 体育1 | 15:01.02 | |
24 | 大瀧圭祐 | 応理2 | 15:28.51 | ||
28 | 照内淳和 | 医学5 | 15:56.92 | ||
11 | 1 | 川﨑颯 | 体育2 | 14:09.71 | |
3 | 堀口花道 | 体育3 | 14:24.26 | ||
5 | 松浦海瑠 | 化学3 | 14:27.27 | ||
6 | 塚田萌成 | 医学5 | 14:29.01 | PB | |
10 | 中村優太 | 体育1 | 14:38.43 | ||
11 | 鈴木将矢 | 医学3 | 14:41.25 | ||
12 | 伊佐昂大 | 体育2 | 14:42.50 | ||
13 | 小牧直登 | 体育3 | 14:45.68 | ||
14 | 山本健介 | 人文3 | 14:46.67 | ||
15 | 丸子晴樹 | 工シス3 | 14:51.50 | ||
18 | 大津勇人 | 体育3 | 14:56.29 |
11月30日 第8回筑波大競技会5000m
このレースは故障復帰後のレースとなる選手が多く、出場者それぞれが目的を持って挑む試合となった。
スタート後、ペースメーカーとして3分00秒ペースで走る小山(体育3)を先頭に、中野(体育1)、半澤(工シス1)、渡辺(体育1)の4名で集団が形成された。集団の中で淡々とレースを進めていた中野と半澤、渡辺だが、2000mを過ぎたあたりから苦しい表情を浮かべ始め、徐々にペースを落とし粘り続ける試合となった。一方、伊藤(障害3)はスタート後から自分のペースで刻み続け、見事自己ベストを更新。単独走となっても粘りの走りを魅せた。
【選手コメント】
伊藤俊(障害3)「日頃より多大なるご支援、ご声援のほどありがとうございます。今回のレースでは、高校2年生以来4年ぶりに自己ベストを更新することができました。ここに至るまで随分と時間がかかってしまいましたが、その分ラストイヤーでは殻を破れるように頑張っていきたいと思います。今後とも変わらぬご支援、ご声援よろしくお願い致します。」
【リザルト表】
組 | 着順 | 氏名 | 所属 | 記録 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 1 | 小山洋生 | 体育3 | 14:58.90 | PM |
3 | 中野景太 | 体育1 | 15:49.22 | ||
4 | 半澤朝陽 | 工シス1 | 15:59.78 | ||
6 | 伊藤俊 | 障害3 | 16:13.85 | PB | |
– | 渡辺大星 | 体育2 | 9:10. | DNF(3000m) | |
– | 髙橋應介 | 総合1 | 9:34. | DNF(3000m) |
11月30日、12月1日第318回日本体育大学長距離記録会5000m・10000m
シーズン最終レースとして、記録を狙うべく出場した日体大長距離競技会。初日の5000mには8名が、翌日の10000mにはチームの主力となる10人の選手が出場した。
【11/30・5000m】
(16組)
この組には大瀧(応理2)が出場した。大きな離脱もなく、コツコツと練習を継続してきた大瀧は、このレースで念願の14分台を狙っていた。スタートして全体の中盤の位置につけてレースの流れに乗るも、スローペースで始まり途中からペースが上がるレース展開に消耗してしまった。ゴールタイムは15:58.21と悔しいものになった。着実に力はついているので、来季での殻を破る走りに期待したい。
(21組)
ともに体育1学年である磯谷と黒木が出場した21組。先週の記録会ではスタートから先頭に出た磯谷は、この日は落ち着いて後方からスタートし、反対に黒木が集団前方に位置づけた。3000mを通過して集団が縦長になった際に、両者とも対応できず終盤は苦しい走りとなった。
(25組)
この組にも、体育専門学群1年の二人、相川と髙久が出場した。レースでの積極性が身上である髙久はこの日も先頭のすぐ後ろに位置取った。しかし記録会特有のペース変化に対応しきれず、3000m以降ペースを落としてのゴールとなった。両者ともレース展開への対応力が課題となった。
(26組)
日が傾き始めた26組には、小牧、鍔(ともに体育3)と荻原(応理1)が出場した。序盤は小牧が積極的に集団の先頭を窺う走りを見せ、荻原と鍔は並んで集団中ほどに位置どった。この組も序盤は記録が望めるラップタイムを刻むも、スローペースに変化する難しいレース展開となった。そのなかで鍔が、先頭とは差が開いた第2集団からラストで勢いよく抜け出すと、最後までペースを落とすことなく2着でゴールした。本人も、今回のラストスパートでひとつ手ごたえを掴んだ様子だった。
【リザルト表】
組 | 着順 | 氏名 | 所属 | 記録 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
16 | 38 | 大瀧圭佑 | 応理2 | 15:58.21 | |
21 | 10 | 黒木聖 | 体育1 | 15:11.94 | |
21 | 磯谷虎樹 | 体育1 | 15:29.20 | ||
25 | 22 | 髙久浩輔 | 体育1 | 15:01.94 | |
29 | 相川隼吾 | 体育1 | 15:15.62 | ||
26 | 2 | 鍔颯人 | 体育3 | 14:40.30 | |
24 | 小牧直登 | 体育3 | 14:56.26 | ||
25 | 荻原悠生 | 応理1 | 14:56.77 |
【12/1・10000m】
(3組)
今大会の10000mには数多くの大学生選手、実業団選手がエントリーしていたことから、大津(体育3)、丸子(工シス3)、山本(人文3)が出場した組は8時半スタートと朝早くからのレースとなった。レースは、序盤は丸子が自ら先頭に立って流れを作った。レース中盤からは、山本の粘り強さが際立った。先頭集団にひたすら追いすがりラスト1000mで再びラップタイムを上げると、30:09.01のタイムで大幅な自己記録更新となった。苦しくなり一度後ろに下がった丸子も、勢いを取り戻すと自己新となる30:25.29でゴールした。
(4組)
続く4組では、鈴木(医学3)、堀口(体育3)、伊佐(体育2)、中村(体育1)が出場した。普段は後方からレースを進める中村が、好調なのか、この日は序盤から先頭のすぐ後ろに位置取った。ややペースが落ちてきた後半には堀口が先頭に出て集団を引っ張ると、ラストは満を持して中村がスパートし、見事組トップでゴールした。タイムも29:47.92と好記録で、改めて1年生らしからぬレースでの強さを示した。中村の後塵を拝したものの、鈴木、堀口も29分台をマークした。
【選手コメント】
中村(体育1) 「先日行われました日体大記録会で10000mに出場し、29分47秒で今年の9月の記録から自己ベストを43秒更新することができました。箱根駅伝予選会は悔しい結果で終えましたが、夏からおこなってきた強化練習の成果が発揮できたレースになり素直に嬉しく思います。しかし他大学の選手たちと比べるとまだまだ力の差があるのも感じました。これからは他大学の選手と張り合い、チームを引っ張るエースになれるよう頑張って参ります。」
(5組)
塚田(医学5)と松浦(化学3)が出場した5組。二人並んで大集団の前方に位置どった。5000m通過を前に松浦が集団から離脱したが、塚田は集団に合わせて落ち着いて周回を重ねていく。ラスト1000mもペースを上げると、フィニッシュタイムは29:45.57と先週の5000mに続いての自己ベストとなった。ロードに絶対的自信を持ち、それに比してトラックレースはやや不得手としていた塚田が今季、トラックレースで自己新を連発した。冬季に出場予定のハーフマラソンでは、塚田の走りに期待せずにはいられない。
(12組)
健志台キャンパス陸上競技場が暗がりに包まれ、気温も落ちてきたタイミングでスタートした12組。この組には川﨑(体育2)が出場し、エースたる大記録に挑戦した。スタートしてからレース中盤まで集団は横に広いまま、川﨑も常に2レーンを走るような展開となった。しかし8000m過ぎに自らレースを動かす。徐々にポジションを上げると勢いよく先頭に立ち、記録にこだわる姿を見せた。ラストはやや疲れたかその勢いを落としたものの、28:58.31と28分台に滑り込む自己新記録でゴールした。
【選手コメント】
川﨑(体育2) 「先日行われました、 第318回日体大長距離競技会におきまして、10000m28’58″31で自己ベストを約30秒更新する走りができました。今回のレースは今期ラストレースということで、とにかく集団に食らいつくこと、そして最低限28分台を出すことを目標にして挑みました。結果、28分台を出すことができましたが、今季は練習と競技において思うように行かないことが多かったため、結果が出たことも嬉しいですが、何よりも、自分のやってきたことを1つ形にすることができたことに満足しています。また、レース中は所々苦しい場面もありましたが、現筑波大記録保持者の金子さんが現地で応援してくださったりと、力を十分に発揮できる環境が整っていたため、力走ができ、28分台を出せたと思います。欲を言えば金子さんの目の前で記録を更新したかったですが、それを達成するにはまだまだ実力不足だと実感しました。冬季で力をつけて更なる記録更新を目指せるよう、精一杯頑張っていきます。応援、ありがとうございました。」
【リザルト表】
組 | 着順 | 氏名 | 所属 | 記録 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
3 | 8 | 山本健介 | 人文3 | 30:09.01 | PB |
15 | 丸子晴樹 | 工シス3 | 30:25.29 | PB | |
33 | 大津勇人 | 体育3 | 31:44.54 | ||
4 | 1 | 中村優太 | 体育1 | 29:47.92 | PB |
5 | 鈴木将矢 | 医学3 | 29:57.60 | ||
7 | 堀口花道 | 体育3 | 29:59.19 | PB | |
23 | 伊佐昂大 | 体育2 | 30:44.76 | PB | |
5 | 8 | 塚田萌成 | 医学5 | 29:45.57 | PB |
26 | 松浦海瑠 | 化学3 | 30:57.66 | ||
12 | 16 | 川﨑颯 | 体育2 | 28:58.31 | PB |