ご報告が遅れましたが、関東学生陸上競技連盟主催の10000m記録挑戦競技会と日本体育大学長距離競技会の結果報告をさせていただきます。
<10000m記録挑戦競技会>
11月24日(土)に慶應義塾大学 日吉キャンパス 陸上競技場で開催され、筑波大学の学生8人が出場し、3名が自己新記録をマークした。
第7組に出場した池田(体育・3)は、1キロ3分ペースで進む先頭集団の流れに淡々と乗った。終始余裕があったように見えたが、集団の前に出る気配はないままレースの終盤に入っていった。
8000m過ぎから先頭集団のペースは上がったが、それでも3分ペースを少し切る程度。結局は、ラスト1周の勝負になり、最後は切れ負けしたような格好で6位でゴール。自己ベストを2秒半ほど短縮する29分47秒06は、29分30秒以内を狙っていただけに、喜びは僅かだったようだ。池田は「遅いペースにハマってしまい、前に出ることもラストスパートも上手くいきませんでした」と消化不良なレースを反省していた。
第8組に出場した藤田は、1キロ3分前後のペースで流れる集団に付いていたが、後半のペースアップに対応できず、30分を少し超える30分05秒82。自身のベスト記録ではあるが、約2週間前に5000mを14分07秒で走破していることを考えるとこのタイムは不満に思われるだろう。だが、藤田には事情がある。
翌週に待っている日体大長距離競技会5000mで13分台を狙っていたために、このレースに標準を合わせるわけにはいかない。つまり、強めのペース走という位置づけにせざるをえない。出場したのは、来年の全日本大学駅伝 関東予選会の出場権を得るためにチームの平均タイムを引き上げる必要があるからだ。8秒ほどの自己記録更新に留まったが、年末の記録会で大幅な記録更新を目論む。
もう一人の自己新は渡辺(体育・2)。3000mで先頭集団から離れてしまったが、その後も粘りに粘って、30分47秒79と自身の記録を11秒ほど更新。今春に発症した怪我が長引いた影響で出遅れた今シーズンだったが、確実に成長を遂げている。
その他、記録の更新が期待された金丸や相馬、西、猿橋などが、ことごとく凡走。後日、貧血が判明した相馬は差し置いて、相馬以外のパフォーマンス発揮レベルが低い原因を究明し対策を施していく必要があると感じた記録挑戦競技会となった。
<日本体育大学長距離競技会>
12月1日に実機された1万メートルに1名、12月2日に実施された5000メートルに24名が出場し、8名が自己新記録をマークした。
筑波大学史上2人目の5000メートル13分台を狙った藤田(体育・3)が先週の1万メートルの疲労が残る中を力走。思うように動かない身体の状態だったようだが、それでも前回の記録を上回る14分05秒63の記録をマークした。前回の記録がフロックではないことを証明してみせた。しかし、13分台まで僅か5秒ほど届かず、非常に悔しいレースとなった。
前回同様に最終組の一つ前。ただ、集団のペースはやや遅めで、集団はゴチャつく場面が多く、スムーズな走りができなかった。それが後半に響いたように感じる。13分台に届かずとも、最低でも全日本インカレB標準記録との想いでラストスパートを仕掛けだが、これにも0.63秒及ばず。天を仰ぐ結果となった。
レース後「カラダは重かったですが、13分台に届くペースには何とか対応できました。記録会が続いた中で体調を合わせるのは難しかったです。全日本インカレのB標準は切れなかったことは残念ですが、前回の記録がフロックでないことを示すことができ、その点は良かったと思っています」と語った藤田。3週間で3本のレースを全て自己ベストで走破したことは立派。自力の強化は著しく、今後の活躍が楽しみになったと言える。来年は最上級生。どんどんチームを引っ張っていってもらいたい。
その他、田川(医学・2)や猿橋(理工・2)、尾原(生命環境・2)、田中(体育・1)など、来年の箱根駅伝予選会で活躍が期待できる学生が自己ベストをマークしたこともチームとしては嬉しいニュース。練習からは、もっと上の記録を出せるはずだが、これを機に大きな成長を遂げる予感があり楽しみだ。
一方で、14分12秒切りを狙った池田と杉山、14分22秒切りを狙った渡辺が上手く走れなかった。箱根駅伝予選会後から記録会に連続出場している影響で、疲労や持久力の低下が要因と思われる。反省すべき点は多々あるので、ここで仕切り直して、年末の松戸市記録会に向かっていきます。
練習のレベルアップは図られており、チームの成長がある中で記録として証明できないもどかしさは依然としてあるが、年末には是非とも雪辱を果たしてもらいたいと思う。引き続き、応援をよろしくお願い致します。(下の写真は、毎回、応援に来てくださる高野先輩と藤田の喜びのツーショット)
--自己新記録者の結果--
<1万m記録挑戦競技会>
組 | 順位 | 氏名 | 学年 | 記録 |
---|---|---|---|---|
6 | 18 | 渡辺珠生 | 2 | 30’47″79 |
7 | 6 | 池田 親 | 3 | 29’47″06 |
8 | 8 | 藤田黎士 | 3 | 30’05″82 |
<日本体育大学長距離競技会>
組 | 順位 | 氏名 | 学年 | 記録 |
---|---|---|---|---|
42 | 12 | 藤田黎士 | 3 | 14’05″63 |
35 | 14 | 猿橋拓己 | 2 | 14’40″24 |
33 | 20 | 田中蒼大 | 1 | 14’42″67 |
32 | 20 | 尾原健太 | 2 | 14’50″15 |
26 | 37 | 寺澤龍之輔 | 3 | 15’09″44 |
21 | 15 | 薮下温司 | 1 | 15’15″37 |
20 | 20 | 赤星友都 | 3 | 15’14″35 |
5 | 18 | 田川昇太 | 2 | 31’20″96 (10000m) |