長く厳しい冬季練習を乗り越え、4月のシーズンインから毎週様々な記録会に出場しています。5月の関東インカレの標準記録の突破を目指す選手、自己記録の更新、現状確認と狙いは様々ですが最大目標である箱根駅伝予選会に向けてそれぞれが全力で取り組んでいます。4月に行われた各記録会の結果を報告させていただきます。(担当:4年熊谷)
4月12日 第312回日本体育大学長距離競技会
本記録会には関東インカレの標準突破を目標とする5名の選手が出場しました。いずれもスピード自慢の選手たちで「必ず標準を突破する」という強い意気込みをもってレースに挑みました。
1500mには小牧直登(体育3)が出場した。小牧は高校時代まで中距離を専門にしており、スピードが持ち味の選手だ。1500mはA標準:3’50’’50 B標準:3’54’’00となっており、A標準の突破を目標にレースに出場に臨んだ。レースは序盤からハイペースで進み小牧も集団に食らいつく。中盤苦しくなってからも全力で走りきり3’54”48のセカンドベストでのゴールとなった。本人はレース後「最低でもB標準を突破したかった。これからもっと練習に貪欲に取り組みます」と悔しさを滲ませた。
5000mの第7組には大津勇人(体育3)が出場した。大津は次週にも5000mに出場を予定しており、今回のレースは現状確認とシミュレーションを兼ねていた。予定通りのペースで2000mを通過したもののそこから大きくペースを落とし目標タイムへは届かなかった。この経験を次週のレースに生かしてほしい。
第8組には吉田海渡(体育4)と鈴木将矢(医学3)が出場した。レースは標準記録を考えるとややスローペースとなり吉田、鈴木ともに集団の中で力を溜める展開となった。3000mを通過した時点でA標準を突破するにはペースアップが必要だったため吉田は1人集団を抜け出しペースアップし目標タイムを目指した。ラストはきつくなり、A標準の突破はならなかったが意地のB標準突破となった。普段は飄々としており、感情をあまり表に出さない吉田だが、このレースでは関東インカレへの強い思いが感じられた。鈴木も先週の課題に挙げていたラストスパートを改善し、久しぶりの自己ベスト更新となった。
第9組には先週の世田谷記録会で自己ベスト&B標準突破と勢いに乗る川﨑颯が出場した。川﨑はハイペースに物怖じせず食らいつく度胸とそれを可能にする高いスピード維持能力がありこのレースでも前半から積極的なレースを展開する。吉田と二人で関東インカレに出場するためにはA標準突破が条件であり、レースは突破が可能なペースで進んでいく。川﨑は2年生らしかなぬ堂々とした走りを見せ、14’05”09の自己ベスト+関東インカレA標準突破を果たした。昨年の予選会からそのポテンシャルの高さは目を見張るものがあったが、この春より力をつけチームのエースへと成長した。
川﨑のコメント
「日体大記録会におきまして5000m14’05″09で先週の世田谷記録会に続いて自己ベストを約6秒更新する走りができました。ラスト1周で思うように動かせず、13分台に届かなかった点に悔しさが残りますが、最低限の目標であった関東インカレA標準突破を物にできたので、とりあえずは満足しています。ここから関東インカレに向かっていきますが、これからは今まで以上に「勝つ」ことに拘って走りに磨きをかけていきます。応援ありがとうございました。」
組 | 着順 | 氏名 | 所属 | 記録 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
6 | 13 | 小牧直登 | 体育3 | 3’54″48 | |
7 | 33 | 大津勇人 | 体育3 | 15’37″35 | |
8 | 9 | 吉田海渡 | 体育4 | 14’19″85 | 関東インカレB標準突破 |
8 | 19 | 鈴木将矢 | 医学3 | 14’29″13 | PB |
8 | 13 | 川﨑颯 | 体育2 | 14’05″09 | PB& 関東インカレA標準突破 |
4月13日には第2回筑波大競技会が開催され、3000mscと5000mに9名の選手が出場した。
3000mscにはすでに関東インカレA 標準を突破している鍔颯人(体育3)とこの競技会での突破を目指す小野木宏太(体育4)、伊佐昂大(体育2)が出場した。風と暑さの難しいコンディションの中、すでに標準記録を突破している鍔のペースメイクもとでレースが進んだ。1000mを3’01前後、2000mを6’08で通過し、A標準の突破に期待が膨らんだが、初戦の難しさもあり伊佐は9’12”99、小野木は9”19’36となった。それでも伊佐は初戦から関東インカレB標準の突破となった。次回のレースでの記録短縮とA標準の突破に期待がかかる。
5000mには3000mまでの選手も含めて6名の選手が出場した。このレースに出場した選手は春に自己記録の大幅更新を目指す選手たちで今シーズン初めての5000mの出場となった。また練習の一環として3名の選手がレースを利用して3000mまでのレースとなった。暑さと風という難しいコンディションの中3000mまではPMの松浦(化学3)がレースをつくり、黒木(体育1)が積極的についていく。黒木は3000m以降集団を引っ張り、粘りを見せ冬季練習で培った地力の片鱗を見せた。他の選手は後半苦しい走りとなったがこの経験をこれからのトラックシーズンに生かしてほしい。
組 | 着順 | 氏名 | 所属 | 記録 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 伊佐昂大 | 体育2 | 9’12″99 | 関東インカレB標準突破 |
1 | 3 | 小野木宏太 | 体育4 | 9’19″36 | |
1 | 7 | 鍔颯人 | 体育3 | 9’45″52 | |
1 | 2 | 黒木聖 | 体育1 | 15’11″10 | |
1 | 5 | 寺田周世 | 人文3 | 15’41″77 | |
1 | 6 | 斉藤一樹 | 体育4 | 15’58″82 |