5月12日に開催された第回日本体育大学長距離記録会の1万メートルに5名の学生が出場し、西 研人(2)が自己記録を更新する29分台をマーク。全日本大学駅伝 関東予選会の2年連続出場に向けて、チーム平均タイムを引き上げた。
1万メートル 第4組に出走した金丸と西は、どちらも目標は29分台。金丸は1年次の春に29分台をマークして以来の復活を狙い、西は「松戸市陸上競技大会で後半の7000メートルを素足で走って30分13秒になった苦い失敗」の雪辱を誓ってのレースである。
実業団選手が牽引してくれたレースは、入りの1000メートルが2分55秒。そのまま3分を少し切る理想的なペースでレースは進み、金丸は積極的に集団の前目に位置し、西は中団よりやや後方で流れに乗った。
5000メートルの通過が14分52〜53秒。そこからレースは動き出し「さあここから!」という時に、金丸は、少しづつ遅れ始めた。練習から判断して29分30秒台を優に狙える実力がある西も、先頭を追えない。まさかの凡走に終わるかと悪い予感がよぎるが、西は第3集団でペースダウンを最小限に抑える粘りの走りを見せた。3分2〜3秒/kmで必死に我慢を続け、最後の1周を64秒でカバーし、最低限の目標を達成した。
30分切りを目指して 西は渾身のラストスパート
西の実力からすると、満足することはできないが、まずは、30分切りが目標だったので、及第点を与えられる。本人も悔しさを滲ませながら「今日の調子を考えると妥当な結果だった」と納得はしている。29分30秒を狙えるレベルの練習はできているから悔しさがないと言えば嘘になるが、仕方のない理由がある。
それは、2週間後に関東インカレを控える中で、この日のレースに標準を合わせるわけにはいかないからだ。攻めの練習が続く中で、身体はかなり重かったようだ。それでも30分を切ったことは、成長の証と捉えたい。
苦しい場面を乗り越えようと必死の粘り
その後の5組目には、村上が自己記録を狙って出場した。5組は最も速い最終組。しかも欠場者が多数いたために、村上の実力に合う集団が形成されず、結局は、最初から最後まで一人で走るペース走のようなかたちになってしまった。
淡々とペースを刻んで走ったが、目標とするペースよりも1周当たりで1秒遅くなってしまった。終始一人で走りながらも自己記録から12秒遅れの30分22秒は、決して悪くはないが、その採点は自己満足の評価でしかない。次こそは、練習では29分40秒を出せる手応えがある村上には、しっかり実力を出してもらいたい。
最終組の速いペースに付けずに一人のレースを続ける村上
これで、筑波大学の1万メートル 上位8名の平均タイムが1.7秒ほど上昇し、29分47秒になった。シード校を除く20校が全日本大学駅伝 関東予選会に出場できる20の枠に対して、現在は18位。申し込み日の6月10日まで、この順位を死守し、2年連続の出場を果たしたい。
昨年度は、予選に出場することが目標だったが、今年は、それ以上を狙っている。昨年は、ギリギリまで1万メートルのタイムを上げることに躍起にならなければならなかったために、予選会本番では、ほとんどの学生に余力が残っていなかった。出場しないことには始まらないが、今年は、予選出場権 確定のランプを早めに灯し、万全の状態で、全日本大学駅伝 関東予選会に向かっていきたい。
この後の関東インカレ1万メートルに出場する吉成と才記、相馬には、更なる記録短縮の期待がかかる。例年暑く厳しい気象条件となるインカレだが、気持ちを込めて、勝負と記録の双方を狙って強化練習に励んでいる。チーム一丸となって、34年振りの全日本大学駅伝出場という悲願達成に向かって頑張っていきたい。
全日本大学駅伝 関東予選会 出場権争い
(シード校を除く20位まで)
順位 | 大学名 | 1万m平均記録 |
---|---|---|
18位 | 筑波大学 | 29分47秒5 |
19位 | 亜細亜大学 | 29分48秒7 |
20位 | 上武大学 | 29分51秒6 |
— | ———— | ————— |
21位 | 日本薬科大学 | 29分58秒8 |
22位 | 麗澤大学 | 30分00秒6 |