12月より開始した冬季強化期間。約4カ月に及ぶ強化期間を経て、3月末の試合をもってチームのトラックシーズンが開幕しました。個々に異なるシーズンの目標達成に向けて、練習グループは細分化され、ここまでに4つのレースに出場しました。ここでは、収穫多数、課題多数となった前半の大会結果を一挙に振り返ります。
文責:寺田周世(人文4)
3/30 第120回平成国際大学長距離競技会
<3000mSC>
この大会には関東インカレで2年連続3000mSCに出場した鍔颯人(体育4, ※出場時は3年)が、今年も出場するべく参加標準切りを目標に臨んだ。勝負ではなく記録が目標であるため、スタートから積極的に前を走る。持ち前の障害技術を発揮し標準突破が見えるラップタイムを刻むが、後半に失速。ゴールタイムは9:27.20と、悔しい結果となった。
3/30 第319回日本体育大学長距離競技会
今大会には、関東インカレをターゲットに置く4人の4年生(※出場時は3年生)が5000mに出場した。関東インカレではそれぞれ1500m, 5000m, ハーフマラソンと狙う種目が異なるが、3月は同じグループで競うように練習しており、チームの主力として好記録が望まれた。
<5000m第6組>
この組には鈴木将矢(医学4)が出場。前半こそややハイペースで進む縦長の集団の後方で落ち着いてレースを進めたが、中盤以降は失速。集団が途切れてきたタイミングで前にポジションを移せず、落ちてきたペースを戻せなかった。タイムは14’47″45と反省が残るものとなったが、3月に体調不良での離脱があったこと・その後の練習状況を踏まえると、上がり調子の過程だと捉えていいだろう。現在は関東インカレでのハーフマラソンに向けて、質・量ともにハイレベルな練習を重ねている。
<5000m第7組>
続く組には、駅伝主将・小山洋生(体育4)、副主将・松浦海瑠(化学4)、そして堀口花道(体育4)が出場した。レースはスタートすると、選手にとってややスローとなったことで横に膨らんだまま大きな集団で推移した。3名とも集団の中盤~後方に位置していたが、3000m手前から前がペースアップすると集団は徐々に間が空き始める。→
集団の動きに最初に反応したのが小山、次いで堀口がその背中を追いかける。その後ろを走る松浦は前の2人よりも表情が険しくなった。ラスト1周で小山が鋭いスパートをかけてゴールに飛び込み、タイムは14’11″63と自己新記録をマークした。後ろでも堀口、松浦が続けてなだれ込み、14’15″04、14’16″20でこれらも自己新記録であった。
<選手コメント>
小山「日頃より多大なるご支援を賜り誠にありがとうございます。今回のレースでは13分台を出すことを目標にしておりその目標が達成できず、悔しいです。ただ、シーズン最初のレースでまとめることができたり、自己記録を出せたのは次のレースに向けて弾みになります。次は10000mなので28分台を出して関東インカレに自信を持って臨めるようトレーニングに励みます。」
堀口「シーズン初戦のレースで不安もありましたが、自己ベストを出せて良かったです。冬季練習の成果も感じることができ、今後に繋がる収穫のあるレースだったと思います。13分台を目指して頑張ります。応援ありがとうございました。」
<リザルト>
種目 | 組 | 氏名 | 所属 | 記録 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
3000mSC | 1 | 鍔颯人 | 体育4 | 9:27.20 | (平国大) |
5000m | 6 | 鈴木将矢 | 医学4 | 14:47.45 | |
7 | 小山洋生 | 体育4 | 14:11.63 | PB | |
堀口花道 | 体育4 | 14:15.04 | PB | ||
松浦海瑠 | 化学4 | 14:16.20 | PB |
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【2025年度開幕】日体大5000mに密着
4/2・3 第1回筑波大競技会
<4/2・1500m>
1500mには相川隼吾(体育2)、荻原悠生(応理2)、中野景太(体育2)の3名が出場。中でも荻原は関東インカレの参加標準記録を突破することを目標に臨んだ。4月とは思えない寒さによりスピードの出しづらさもあったのか、3名とも中盤からペースを落としてしまった。
<4/3・3000m>
翌日の3000mには、1500mを走った3名に加えて10000mでの記録更新を目標にするメンバー:小牧直登(体育4)、成石昌平(国際3)の2名が共に出場した。寒さ+雨というさらに難しいコンディションの中、次に狙うレースに繋がるよう設定を定めて臨んだ。2000mまで集団で通過しラスト1000mをそれぞれでペースアップするプランの通り、小牧、荻原、成石が競うようにラストスパートをかける。特に小牧はラスト400mを60″まで上げ、持ち前のスピード能力を光らせた。過去2回の関東インカレでは1500mに出場しながらも、箱根予選会につなげるため、今年は1500mを封印しハーフマラソンに注力する小牧の力走には注目したい。
<選手コメント>
小牧「いつもご支援いただきありがとうございます。今回のレースはシーズンインという位置付けでしたが、来週の5000m、再来週の10000mに繋げるためのレースでもありました。結果はある程度疲労のある中でもしっかりとパフォーマンスを発揮でき、次につながるレースにすることができました。冬季からの目標である関東インカレハーフマラソン出場権獲得のために、ここからさらにパフォーマンスを上げていければと思います。次のレースでも良い結果報告ができるように頑張ります。
今後とも応援、ご支援のほどよろしくお願いします。」
荻原「日頃より多くのご支援、ご声援を賜りまして、ありがとうございます。先日行われた第1回筑波大競技会の1500m,3000mに出場しました。冬季練習からの移行をスムーズに行うことができ自信を持って迎えたシーズン初戦でしたが、思う結果を残せませんでした。しかし、自分自身の課題が明確に見えた試合内容でした。これからのレースでは今回の課題を克服できるように頑張ってまいります。今後とも応援よろしくお願いいたします。」
<リザルト>
種目 | 組 | 氏名 | 所属 | 記録 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
1500m | 1 | 荻原悠生 | 応理2 | 4:06.42 | |
中野景太 | 体育2 | 4:12.03 | |||
相川隼吾 | 体育2 | 4:13.43 | |||
3000m | 1 | 小牧直登 | 体育4 | 8:38.24 | |
荻原悠生 | 応理2 | 8:47.81 | PB | ||
成石昌平 | 国際3 | 8:47.84 | PB | ||
相川隼吾 | 体育2 | 8:51.44 | |||
中野景太 | 体育2 | 8:54.89 | PB |
4/12 第1回筑波大記録突破競技会
<5000m>
この大会も翌週あるいは翌々週に狙ったレースに向けて、確認を行うことを目的として臨んだ。スタートして一人淡々と決めたペースで走るのは、学生個人選手権での10000mを目標に置く金子佑太朗(工シス4)。この日は強風が気になるところだったが、最後まで勢いを落とすことなく走りきった。後ろでは、翌週に10000mでのレースを控えるメンバーが、先頭を入れ替わりながら1000mを3:00のペースで進めていく。3000m以降、強い向かい風で体力を削られたことで集団はまばらになり、苦しい走りが続いた。その中で、3月に離脱期間があった髙久が後半に臆することなく先頭に立ち、そのままゴールした姿が印象的であった。
<リザルト>
種目 | 組 | 氏名 | 所属 | 記録 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
5000m | 1 | 金子佑太朗 | 工シス4 | 14:31.40 | |
髙久浩輔 | 体育2 | 15:11.33 | |||
小牧直登 | 体育4 | 15:15.82 | |||
小山陽生 | 体育3 | 15:18.10 | |||
丸子晴樹 | 工シス4 | 15:21.34 | |||
成石昌平 | 国際3 | 15:23.07 | |||
照内淳和 | 医学6 | 15:39.75 | |||
相川隼吾 | 体育2 | 15:56.94 | |||
中野景太 | 体育2 | 16:33.57 | |||
大津勇人 | 体育4 | DNF | 3000mまで | ||
源侑也 | 応理4 | DNF | 3000mまで |