2025年1月2・3日に第101回箱根駅伝が開催されました。私たち筑波大は昨年10月の箱根駅伝予選会で敗退したためチームでの出場はなりませんでしたが、今回は関東学生連合チームとして新主将となった小山洋生(体育3)が1/2の往路・第3区に出走しました。
大会当日は、皆様から頂いた本当に数多くの声援に対して心より感謝申し上げます。
今回は、趣向を変えまして結果報告を小山洋生へのインタビュー形式でお伝えしたいと思います。当日のレース中の出来事から、箱根駅伝に至るまでの心境、また今後のチームに懸ける思いなど、ぜひ最後までご覧ください。
企画・構成:寺田周世(人文3)
-まずは箱根駅伝、お疲れ様です。
「お疲れ様です。」
-では最初に、第3区21.4kmで1時間2分55秒の区間(参考)記録、及び区間順位11位相当という結果についてはどう受け止めていますか?
「区間順位一桁を目標にしており、そのため区間記録としては1時間2分30秒から1時間3分切りを目安にしていました。今回の結果は、記録的にはイメージ通りではあったと思いますが、区間順位で目標に届かなかったことには悔しさがあります。」
-実際のレース展開はどのようなものでしたか?
「前半は思っていたよりも速く入れたんですけど、10km以降が思いのほかペースが上がらず、振り返ってみてそこでもう少しタイムを稼ぎたかったです。1つ前に東洋大学の選手がいて、そこを目指して走っていたのですが、同じくらいのペースだったため中々差が詰まらなかったです。ただ、一校抜けたことでなんとか気持ちを維持して焦らずに行けたと思います。」
-レース中、特に苦しくなった場面はありましたか?
「前半の下りが結構脚にきていたところはありましたが、本当にきつかったところは18km手前の湘南大橋の上りでした。意外と長くだらだらと上っていて、そこで一気にきつくなりました。」
-第3区は景勝地と言われますが、走っている最中に景色は気になりましたか?
「海岸線に出て、富士山が前に見えたところでは綺麗だと感じました。」
-今年も箱根駅伝の沿道ではたくさんの応援が飛び交っていましたが、沿道からの応援についてはどのように感じられましたか?
「まず、人がすごく多くて、拍手とか『頑張れ』のいろいろな応援がありましたが、その中で『関東学生連合頑張れ』や『筑波大頑張れ』の応援も多かったですし、名前を呼んで応援してくださる方も多かったです。なので応援からはめちゃくちゃ元気を貰えました。」
「ただ、誰がどこにいたか、については全然分からなかったです。真横あたりで声が聞こえるので、名前を呼ばれて『誰かいたんだな』という感じでした(笑)」
-給水係を務めた大津勇人(体育3)、塚田萌成(医学5)と並走しながら給水する場面では、2回とも笑顔が見られました。この時、どのようなやり取りがあったのでしょうか?
「やり取りといったようなものはなく、先ほども言ったように誰がどこにいるか分からない状況の中、給水所に仲間がいることは分かっていて、そこをめがけて走っていたところもありました。それがあって、仲間の顔を見て、自然と笑顔になっちゃった感じです(笑)」
-今回初めて実際に箱根駅伝を走って、これまでTVから観ているだけでは気づけなかった箱根駅伝という大会の特徴などはありましたか?
「箱根駅伝予選会も人は多くいましたが、箱根駅伝ではどこのチームの選手か関係なく応援してくださる人が多かったことから、箱根駅伝への注目度の高さを感じました。また走り終わって連絡をくれる人がすごく多くて、やっぱりそれだけ多くの人に見られている人気のある大会なんだなとも感じました。」
「ただ、そこでチームの襷を繋ぐことが、どれだけ楽しいんだろうとも考えました。」
-昨年10月の箱根駅伝予選会では筑波大は総合18位と本選出場は叶いませんでしたが、個人成績により関東学生連合チームに選抜されました。その時の心境はどういったものでしたか?また、そこから何を考えて箱根駅伝出場に向けて準備していたのでしょうか?
「勿論チームで出ることが一番だったので、悔しさとか(自分一人だけ箱根駅伝を走ることへの)申し訳なさとかもありましたが、結果を出して仲間が『小山洋生には叶わないな』と思ってくれたら、申し訳なさのようなものは和らぐのかなと考えていました。予選会の1回だけじゃなくて、ちゃんとして強さを見せるんだという意識はずっと持っていました。」
-箱根駅伝に向けた練習では一人だけで行う練習も多かったですが、その時辛くなったりはしましたか?
「もともと単独走が苦手だと思っていたので、やる前はけっこう不安があったのですが、やっていく中で走りたいように走れる、自分でリズムを作って走れるというのは楽だな、と感じるようになりました。むしろ入れたい刺激を好きなように入れられるところをポジティブに捉えてやっていました。」
-箱根駅伝までの自身の練習の出来についてはどう評価していますか?
「一回本当にダメだった練習がありましたが、それ以外は本当にイメージ通りに走れており、いい練習はできていたと思います。」
-今回の箱根駅伝で関東学生連合チームの3区出走に決まった経緯について教えてほしいです。
「もともとは1区がいいなと思っていたのですが、12月初めの関東学生連合チームによる合同合宿があり、そこで行った16kmの単独走の結果を踏まえて3区に決定しました。合宿での単独走でけっこう走れたので、チームとしても後半区間が良いだろうと思いました。」
「単独走ということで最初復路かと思っていましたが、3区でも、そこまでに計40kmほど走ってかなりばらけている状況なので、単独走での強みを生かせる良い区間配置になったと思っていました。」
-箱根駅伝を走った経験から、チームの皆に伝えたいことはありますか?
「今、箱根駅伝に出るために全部を懸けてやっていますが、その価値がある大会だと強く感じたので、その姿勢はブラさずにやっていってほしいと思います。今回自分がある程度勝負しに行けたところで、やっていることが間違っていないんだという自信を持って、これからもやるべきことをやっていけると更に強くなれるんじゃないかと思います。」
-これからの個人の目標と主将として考えているチーム目標について教えてください。
「2月の丸亀ハーフに出るので、今回の箱根駅伝がハーフ換算で62分一桁だったことから、61分台や筑波大記録を目指したいと思います。チーム全体としては2月に出場するハーフで、予選会に向けてどういう良いイメージを作れるか、が大事になってくると思います。」
-次の箱根駅伝予選会については…?
「勿論10番以内に入って、6年ぶりの本選出場を決める。そこだけです。」
-インタビューありがとうございました!!
いかがでしたでしょうか。来年は筑波大学として箱根駅伝に出場し、さらに多くの方からの声援を受けて活躍できるように、今回出走した主将:小山洋生を中心にチーム全員が努力してまいります。
今後とも応援のほどをよろしくお願いいたします。