トラックシーズンも佳境となり春シーズンの集大成を発揮すべく、チームは6月22日に行われた第123回平成国際大学長距離競技会と6月28日から29日にかけて行われた筑波大記録突破競技会兼関東甲信越大学体育大会選考会に出場いたしました。それでは、レースを振り返っていきます。
文責:西洸平(体育1)、﨑山健之介(医学1)
6/22 第123回平成国際大学長距離競技会
この大会には、5000mでの記録短縮が前半シーズンの目標となるグループの選手13名が出場した。ここまで複数のレースを重ね、今大会の1週間前には練習としての3000mの試合を踏まえたこのグループにとって、今大会が前半シーズンの最大目標として位置づけられていた。
懸ける熱意に呼応してしまったのか、この日の天候は容赦ない日差しが降りかかる猛暑であった。いずれの組も想定よりスローな展開となり記録を狙うには難易度が高い条件であったが、選手たちは果敢に挑んだ。
(5000m第4組)
井上月(応理1)、中野景太(体育2)が出場した第4組。共に集団でレースを進めたが、中盤以降のタイムが伸びずに苦しんだ。井上は、ペースが落ちた後、ラストでもう一度ペースをあげてレースをまとめた。今回は惜しい結果となったが、直近の井上の練習の消化具合には目を見張るものがある。夏合宿で存在感をさらに増すことに期待したい。
(5000m第5組)
続く組には、小嶋潤(応理2)が出場した。もとより暑さを苦手としていた小嶋だが、この日も暑さに苦しみ、途中から脱水症状に見舞われるとレースの流れに乗ることができず、悔しい結果となった。
(5000m第6組)
この組には、大津勇人(体育4)、小山陽生・渡辺大星(体育3)、磯谷虎樹・岩田明輝哉・黒木聖(体育2)の6人が出場した。集団でレースが進む中、中盤で集団の一部がペースアップした。これにより集団はばらけ、単独走となった。後半自らポジションを上げる走りを見せた磯谷が、終盤のペースダウンを最小限に抑えて組上位でゴールした。
(5000m第7組)
この記録会の最終組となる第7組には、丸子晴樹(工シス4)、鍔颯人(体育4)、髙久浩輔(体育2)、小林晴琉(体育1)が出場した。中盤まで集団の中で目立たずに走っていた小林は、組トップを狙って残り3周のタイミングでトップに躍り出たが、これに反応した他の選手との競り合いに敗れて組3着でのゴールとなった。しかし、暑さと湿度による悪いコンディションの中でも、安定してタイムを残す1年生らしからぬ強さが垣間見えた。
【選手コメント】
小林「日頃より筑波大学へのご支援、ご声援、誠にありがとうございます。体育専門学群1年の小林晴琉です。今回の平成国際大学記録会の5000mは14’39”70という結果でした。目標としていた自己ベスト更新には大きく届かず、前半シーズンの集大成としてのレースで不甲斐ない結果となってしまい、とても悔しいです。もう一段階上のレベルで戦うためにはどうすればいいのか、日頃から考えて練習に臨み、箱根駅伝予選会でチームに貢献できる選手になります。応援ありがとうございました。」
井上「日頃より温かいご支援ありがとうございます。理工学群応用理工学類の井上月です。しっかりと準備した上でのレースで結果を出せなかったことがただただ悔しいです。反省点はたくさんありますが、5000mのレースを経験できた点では大きな収穫なのでこの経験を活かし、夏の強化を経て大きく飛躍できるよう頑張ります。」
【リザルト表】
組 | 氏名 | 所属 | 記録 | 備考 |
---|---|---|---|---|
4 | 井上月 | 応理1 | 15:39.31 | |
中野景太 | 体育2 | 16:03.72 | ||
5 | 小嶋潤 | 応理2 | 16.34.14 | |
6 | 磯谷虎樹 | 体育2 | 15:14.02 | |
渡辺大星 | 体育3 | 15:23.10 | ||
黒木聖 | 体育2 | 15:23.88 | ||
岩田明輝哉 | 体育2 | 15:35.94 | ||
小山陽生 | 体育3 | 15:38.64 | ||
大津勇人 | 体育4 | 16:06.15 | ||
7 | 小林晴琉 | 体育1 | 14:39.70 | |
丸子晴樹 | 工シス4 | 14:57.98 | ||
鍔颯人 | 体育4 | 15:11.65 | ||
髙久浩輔 | 体育2 | 15:55.32 |
6/28、29 筑波大記録突破競技会兼関東甲信越大学体育大会選考会
この大会では、まず1日目の1500mに3週間連続のレースとなるも記録更新を狙う渡辺大星(体育3)、2日目の3000mに体調不良や怪我から復帰したばかりの3名の選手が状態確認として出場した。
(6/28 1500m)
強い日差しが照りつける中のレースであったが、教育実習から帰って来たばかりのペースメーカー松浦海瑠(化学4)が手がける素晴らしいペースメイクに渡辺大星(体育3)が喰らいついた。渡辺はペースメーカーの松浦が離れた1200mからさらに一段階ギアを上げて、自己ベストの3:55.09でゴールした。
(6/29 3000m)
怪我から復帰した保科大樹(医療4)、中村優太(体育2)と体調不良から復帰した成石昌平(国際3)は、練習の一環として3000mに出場した。スタートしてからは3人の集団でレースが進んだ。レース後半は、中村と成石が最後まで競り合い、中村がトップの8:45.92でゴールした。
【選手コメント】
渡辺「平素より多大なるご支援を賜り、誠にありがとうございます。先日の筑波大記録突破競技会兼関東甲信越大学体育大会選考会1500mにおいて、3’55”09でした。今回は3週連続のレースということもあり、最低限自己ベストの更新を目標に走りました。松浦さんのペースメイクのおかげで、2秒ほど自己ベストを更新することができましたが、課題も多く見つかり、少し悔しい結果となりました。これからは箱根駅伝予選会に向けて、夏の強化練習に励んでいきます。」
中村「日頃よりご支援賜りありがとうございます。先月行われました、筑波大学記録突破会において3000mに出場し、8:45.92でした。復帰明けで、今後の課題が明確になるレースとなりました。今後も引き続き尽力し皆様の応援に応えられるよう頑張ります。」
【リザルト表】
種目 | 組 | 氏名 | 所属 | 記録 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
1500m | 1 | 渡辺大星 | 体育3 | 3:55.09 | PB |
松浦海瑠 | 化学4 | DNF | PM | ||
3000m | 1 | 中村優太 | 体育2 | 8:45.92 | |
成石昌平 | 国際3 | 8:47.19 | PB | ||
保科大樹 | 医療4 | 9:10.14 |
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今回の記録会、特に平成国際大学競技会においては、暑さ感じる中でのレースに対応できず、後半に失速する選手が目立ちました。狙った記録会で凡走となり、課題が多く残った大会になりました。一方で翌週の記録会では、連戦となった渡辺が自己新記録を出したことからわかるように、積み重ねてきた練習による成果は確かにあります。
現在は今回の結果を重く受け止めたうえで、チーム一丸となって夏の強化練習に取り組んでいます。
今回感じた悔しさや箱根駅伝予選会に向けた危機感は、確実にチームを変えており、それぞれの走り込みへのこだわりに表れています。箱根駅伝予選会までの日数は着実に減っていますが、それと同時に一日一日私たちも強くなっています。夏合宿も始まるこれからの期間でさらに成長してまいりますので、皆様の変わらぬご声援をよろしくお願いいたします。