今年は箱根駅伝予選会のメンバー入りを果たすことができず、悔しい想いをしてきたメンバーが更なる自己記録更新そしてチームの中堅層まで成長できるように11月には数々のレースに出場いたしました。自身の限界にチャレンジし自己記録を更新するなど、チーム全体の底上げにつながるような記録会となりました。今回はそれらの試合結果を振り返っていきます。
(文責:3年伊佐・1年西)
11/22 第242回東海大長距離競技会
この試合には、予選会メンバーには入れずとも、夏から着実に練習を積み上げ大幅自己記録更新が期待された4人が出走した。比較的気温も暖かく、風も無いなど記録を出すには十分な気候でレースを迎えることができた。
・第4組
この組には、出るたび自己ベストを更新する調子絶好調の西洸平(体育1)が出場した。西は、股関節の故障に長く苦しみ入学から長期的に練習を積むことが出来なかったが、持ち前のポジティブさ全開で大幅自己ベストを狙うべくスタートラインに立った。
西は、スタートから集団の後ろにポジションを取り、後半にかけてのペースアップに向けて体力を温存した。しかし、レース中盤の細かな集団の動きに脚を使ってしまい想定していたレース展開とはならなかった。しかし、2秒ではあるものの15分46秒93での自己ベストを叩き出すなど持ち前のガッツさを見せてくれた。「こんな所で足踏みをしているわけにはいかない」という強い気持ちで来シーズンには14分台を誓う。
・第6組
この組には、夏合宿での選抜メンバーに惜しくも外れ、巻き返しを誓う岩田明輝哉(体育2)と黒木聖(体育2)、宮田海慈(社工1)の3名が出場した。今記録会ではペーサーライトが導入され、ただひたすら食らいつくことだけを念頭に3名はスタートした。
レースはフィニッシュ予想が自己ベスト付近のタイムで進み、3名が集団の中盤に位置して後半にむけて体力を温存した。レースが動いたのは、3~4000m付近。黒木と宮田はしっかり先頭が見える位置をマークしていた。残り1000mでは十分自己ベストを狙えるレースを繰り広げていたが想定していたラストスパートをかけることが出来ず悔しい結果となった。その一方、レース中盤苦しくなり集団から離れてしまっていた岩田が意地の追い上げを見せ、30秒以上の自己ベストを更新した。
【岩田のコメント】
「日頃より多大なるご支援・ご声援を賜りありがとうございます。体育専門学群2年の岩田明輝哉です。11/22の東海大学記録会5000mにて14分58秒74の自己ベストでした。後方からポジションを上げていく得意なレース展開となり、初めて14分台を出すには最適なレースとなりました。しかし、レースに完全に参加できていた訳ではないことが今後と課題となりました。また、前日の成石さんからのアドバイスや中野のマッサージ等多くの周りの方のサポートのおかげでタイムが出せたと思います。昨年今年と怪我によって試合数が少なくなってしまったため、来年は試合を出てチームを盛り上げていこうと思います。応援ありがとうございました。」
| 組 | 氏名 | 所属 | 着順 | 記録 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| 5000m4組 | 西洸平 | 体育1 | 20着 | 15’46″93 | PB |
| 5000m6組 | 黒木聖 | 体育2 | 17着 | 14’56″56 | |
| 〃 | 岩田明輝哉 | 体育2 | 18着 | 14’58″74 | PB |
| 〃 | 宮田海慈 | 社工1 | 19着 | 14’59″21 |
11/23 第126回平成国際大学長距離競技会
この試合には怪我から復帰し、チームの底上げを図るメンバーが出走した。特に半澤朝陽(工シス2)はここまで怪我も無く順調に夏を乗り越え更なるステップアップを目指し、小嶋潤(応理2)は復帰戦で14分台を叩き出し、勢いそのままに大幅自己ベストを狙うべく自信を持ってスタートラインに立った。
第6組
髙橋應介(資源2)は、レース直前に脚の大腿部に痛みを感じ出場が危ぶまれたが、なんとか出走までこじ付け確実に自己ベストを出すと意気込んでレースへと向かった。
スタートした直後から髙橋は4番目に位置し、集団のペースが落ち着いていたこともあり、終始集団の前方でレースを進めた。自己記録を大幅更新が見えた髙橋はラスト1周を68秒で上がってくるなど自身の成長を確実に示したレースとなった。しかし、自分でレースを作ることが出来なかったことに悔しさが残るなど髙橋が見据えるところはまだまだ先である。
【髙橋からのコメント】
「日頃より筑波大学箱根駅伝プロジェクトへのご支援、ご声援ありがとうございます。生命環境学群生物資源学類2年の髙橋應介です。このたび出場した平成国際大学記録会では、5000mで15’34″56という結果を残し、自己ベストを更新することが出来ました。今後は、まだまだ実力不足であることを意識して冬季練習に取り組んでいきます。そして、春先のハーフマラソン、それに続くトラックシーズンで周囲を驚かせられるような良い走りを披露し、箱根駅伝出場という揺るぎないチーム目標の達成に貢献します。今後とも応援よろしくお願いいたします。」
第8組
半澤朝陽(工シス2)は、1年時は、故障に苦しみ練習に上手く馴染むことに苦戦していたが今年は違う。夏の強化も完遂し、予選会メンバーまであと1歩のとこまで成長した。そんな半澤は一体どんな走りを見せてくれるのか。皆が期待したレースとなった。
スタートした半澤は、冷静に自分のポジションを伺いながらレース中盤まで集団の真ん中に位置した。3000mまでは余裕を持たせながら、自己記録更新を目指したが、そこから動きを保つことが出来ず苦しい走りとなり自己ベストからは10秒程度遅れるフィニッシュとなった。しかし、彼のポテンシャルからすればまだまだ上を狙える力を秘めているのでここからの巻き返しに皆が期待する。
第10組
この組には、着実に力をつけチームの中堅層へとステップアップを目指す小嶋潤(応理2)と4年生として有終の美を飾ることを誓う山本健介(人文4)が出走した。
スタートした直後、小嶋と山本は積極的な走りを見せ集団の前方にポジションを取る。そこから安定したペースを刻み3000mを8分48秒で通過。自己ベストをしっかり狙える展開でレースを進めた。しかし、3000m以降から自身たちの課題であった後半のペースアップに対応できず中弛みしてしまう結果となってしまった。しかし2人とも毎回自己ベスト付近で走るなど安定した走りを見せているため、どこか一発爆発する走りを見せてほしいと願う。
【山本からのコメント】
「日頃より筑波大学へのご支援・ご声援を頂き誠にありがとうございます。筑波大学人文文化学群人文学類4年の山本健介です。今回の平成国際大学記録会の結果は14’46″74で、自分の自己ベストには僅かに及びませんでした。中盤の中弛みとラストの切り替えが課題として残ったのでその部分を修正し、次回の記録会ではPBを出せるよう練習をしっかり積んでいきます。応援ありがとうございました。」
| 組 | 氏名 | 所属 | 着順 | 記録 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| 5000m6組 | 髙橋應介 | 生資2 | 6着 | 15’34″56 | PB |
| 5000m8組 | 半澤朝陽 | 工シス2 | 10着 | 15’23″02 | |
| 5000m10組 | 山本健介 | 人文4 | 4着 | 14’46″74 | |
| 〃 | 小嶋潤 | 応理2 | 5着 | 14’50″40 |
12/7 第243回東海大長距離競技会
5000m第11組
なんとしてもベストを出すためにスタートラインに立った山本健介(人文4)。序盤から先頭集団で落ち着いてレースを進めた。2000m過ぎからペースが落ち着き始め、そこでも山本は落ち着いてレースを進めた。3000mを8分51秒で通過し、順調だったがそこからペースが落ちた際にアクションを起こすことができずに14分52秒という結果に終わった。筑波大学のユニフォームを見に纏い走る、最後のトラックレースとしては本人にとって納得のいくものではなかったが、1ヶ月後に開催される徳島駅伝に向けて山本は突っ走る。
1000m第1組
この組には黒木聖(体育2)、小嶋潤(応理2)、宮田海慈(社工1)が出場した。特に小嶋と宮田は自身初めての10000mの出場であった。序盤は自分でペースを作りたかった小嶋が集団の引っ張りをした。3000mを9分6秒で通過し、そこから黒木が集団の先頭を引っ張り始めた。黒木がそのままのテンポで5000mを15分21秒で通過し、宮田が15分22秒、小嶋が15分25秒と概ね予定通りのタイムで通過した。
黒木はそのままずっと先頭を安定したペースで走り、8000m時点で余裕もあり、そこから徐々にペースアップをしていった。最後は絞り込み組1着で見事自己新記録を更新した。
対して、夏体調不良や怪我でなかなか思うような練習ができなかった宮田と小嶋は5000m以降苦しい走りとなった。しかし、ラストは2人とも絞り込み31分台でゴールをすることができた。今回の走りを冬のハーフマラソンに繋げ、来年度の予選会で出走できるように頑張ってもらおう。
【黒木からのコメント】
「いつも筑波大学箱根駅伝復活プロジェクトへのご支援・ご声援を賜りありがとうございます。体育専門学群2年の黒木聖です。今回はレースを作っての組1着という収穫と力の使い方や切り替え等の課題の両方を得られたレースでした。この冬にランニングフォーム改善に注力し、3年次からチームでの箱根駅伝出場に貢献できる人材になるために努力します。」
| 組 | 氏名 | 所属 | 着順 | 記録 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| 5000m11組 | 山本健介 | 人文4 | 4着 | 14’52″09 | |
| 10000m1組 | 黒木聖 | 体育2 | 1着 | 30’53″81 | PB |
| 〃 | 小嶋潤 | 応理2 | 5着 | 31’29″35 | 初 |
| 〃 | 宮田海慈 | 社工1 | 6着 | 31’58″15 | 初 |



























