第50回全日本大学駅伝・関東予選会は、6月30日(土)に浦和駒場スタジアムで開催され、34年振りの本戦出場を目指した筑波大学は、総合タイム4時間12分29秒91の16位に終わり、残念ながら予選を突破することができなかった。
この日の関東地地方は猛暑に見舞われた。予選会のスタートとなる夕方17時半でも32度を超す気温、それに加えて、風が強く吹く過酷な気象コンディションとなった。この気象条件では、勇気を持って先頭を引っ張る選手もいない。各組ともスローペースで始まり、後半にペースが上がるサバイバルレースとなるのは必然の展開。難しいレースであるうえに、持久力と精神力が問われる稀に見る耐久レースとなった。
<第1組>
23位 川瀬宙夢 31分26秒95
28位 金丸逸樹 31分37秒25
(※1組終了時点で総合13位)
暑さに強い金丸に期待がかかったが、後半が意外に伸びずにペースダウン。集団の外目を上がり下がりした過剰な動きの影響があったように見えた。自信を持って集団の前方に位置できなかったことが悔やまれる。川瀬は、後半勝負に徹して粘り強く順位を上げた。終盤は一杯一杯の苦しい状態だったが、驚異的な粘りは駅伝主将の意地。持ちタイム下位の身で23位は大健闘と評価できる。
<第2組>
27位 村上 諄 31分40秒94
37位 藤田黎士 32分13秒94
※2組終了時点で総合13位
暑さに自信のない二人は、後方で体力を温存する作戦を採った。村上は粘走して後半に大幅に順位を上げたことは4年の意地だろう。調子が良かった藤田は、暑さの影響が大きかったようで、後半にズルズルと下がり、納得できる走りができなかった。貧血状態から回復しきれていなかったように感じるレースであった。
<第3組>
28位 吉成祐人 31分27秒08
29位 西 研人 31分37秒81
※終了時点で総合16位
出走メンバーの走力が高くなってくる3組目から、ペースの上げ下げに激しさが増すのは例年通り。1周(400m)の上昇度・落差が4~6秒に及ぶ駆け引きが何度も続く。レースの質が前2組とは明らかに違った。二人とも上手く対応していたが、レースの後半、さらに上がった揺さぶりには対応できずに集団から脱落。それでも最後の粘りを見せて、持ちタイムでは下位の二人が30位以内に入ったのは、健闘の部類かもしれない。ただ、練習では無類の強さを示す西には、上位の順位を期待していただけに、この組で総合順位を落としたのは痛かった。
<第4組>
23位 相馬崇史 30分34秒47
35位 才記壮人 31分51秒47
※4組が終了して総合16位
最終組は、各校のエースが投入される。19時半のスタートでも30度を超えていたが、学生界のトップ選手は、暑さの中でも強い。暑さに弱い才記と貧血症状が心配な相馬は、後方からレースを進めて、後半勝負にかけた。だが、相馬はこの作戦が裏目に出て、中間付近で集団が割れたことに気付かず。対応の遅れが響いて、後半は風に苦しめられる展開に陥ったのは残念。この日の調子なら自信を持って前に位置すべきだったか・・。それでも粘りは見せ、最終組で23位は立派と言えるだろう。才記は、完全な脱水症状に見舞われ失速。完走すら危ぶまれたが、意識朦朧となりながらも何とかゴールした。
今大会に向けて、我がチームは、精一杯の準備をしてきたつもりだ。厳しい練習にも耐えて、様々な山を越えてきた。今までできなかった質の高い練習もこなし、自信も芽生えて臨んだ大会だけに、16位という完敗にショックは大きい。才記の脱水症状による大失速が響いた格好だが、それも含めて今の実力と受け止めるしかない。
終わって思うことは、歯車が噛み合わなかった要素が多々あったということ。これも上を目指したから起こった事態。そんな「本気で狙ったプロセス」を経験値として蓄え、次に活かしていくことができれば、将来に向かっては敗戦も糧になる。
確信できるのは「筑波大の学生は強くなっている」ということ。終わって下を向く者がいない。その視線の先は、10月の箱根駅伝予選会。その日まで下を向くことは許されないのだ。学生たちの更なる成長に期待したい!
↓正式結果は、関東学生陸上競技連盟のサイトでご確認ください↓
秩父宮賜杯第50回全日本大学駅伝対校選手権記念大会 関東学生陸上競技連盟推薦校選考会 総合成績表
第3弾クラウドファンディングも実施しています。引き続きご支援をよろしくお願い致します。
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第3弾 クラウドファンディング
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