駅伝監督の木路です。
私たち筑波大学陸上競技部男子長距離チームの2026年は川﨑(体育3)の学生連合チーム1区での快走で幕を開けました。年末から年始にかけての川﨑の仕上がりを見ながら「箱根駅伝プロジェクト」の存在意義を改めて感じましたので、その想いを2026年の駅伝監督の抱負として書かせていただきたいと思います。
男子長距離チームは「箱根駅伝プロジェクト」という全学的な支援のもと、チームの目標として「箱根駅伝出場」を掲げています。箱根駅伝、そしてその出場に向けた予選会も陸上競技の中では珍しいチーム競技であり、チーム競技であるからこそ、レースに出場するエース、主力、中間層、下位層のメンバーだけでなく、メンバーから外れた選手も一人一人に役割があり、その役割に必要な個の力が必要となります。エースの役割を担うためには、インカレで上位入賞する力を蓄える必要があり、主力、中堅の働きをするためにはインカレ出場、入賞が狙える力が無いと通用しません。中間層、下位層のメンバーにも必ずそこに到達しなければ戦えないというレベルが存在します。昨年度の予選会であれば出走7番目までで1時間04分00秒切、12番目までで1時間04分30秒切の力ではなかったかと思います。また、メンバーから外れた選手にも「いつでも代わってやるぞ」という下からの突き上げというチームにとって重要な役割があり、そのためには12番目に遜色のない力が必要です。
チーム全員がエースの役割を果たせる必要はありません。それぞれが自分の役割を果たすために必要な個の力を理解し、それを創り出す作業に愚直に取り組んでいくことによって個の力が集結し、掛け算となってチーム力が上がっていくのだと思います。箱根駅伝出場というチーム目標を達成するために個の目標をないがしろにする、あきらめるのではなく、個の目標の達成がチーム目標の達成につながり、力がついていくにつれてチームでの役割が上がっていき、その役割を果たすために個の目標もレベルアップし、更に個の力が上がっていくような好循環を作っていかなければならないと考えます。。
川﨑の成長はまさに、この好循環にはまったように感じます。入学時から自分がチームのエースになるんだという気概を持ち、1年生で予選会出走、2年生で関東インカレ出場とその役割に必要な力をじっくり蓄えてきました。そして3年生で日本インカレ入賞、予選会日本人7位という他校のエースに引けを取らない真のエースの役割を全う出来得る力をつけ、今回の箱根駅伝学生連合チーム1区での快走でその力を証明しました。
しかし、この川﨑の成長は決して一人では成し遂げられなかったものです。6年前に26年振りの箱根駅伝出場を果たした時から、予選会敗退が当たり前のチームから予選会落ちで悔し涙を流せるチームに変わりました。そして常に予選会突破を当たり前の目標としてチームを作り上げてくれた歴代の駅伝主将、副主将たち、そして練習、試合と常にトップを走り、箱根駅伝で戦うチームのエースはこういうものだと背中で示し続けてくれたメンバーがいたからこそです。特に5000m13分445秒、10000m28分30秒、ハーフマラソン61分00秒を川﨑の前であたりまえにしてくれた金子、小山両先輩と共に練習し、挑んでいけた環境は非常に大きいと言えます。
2026年は、川﨑が背中でエースの存在価値を示していく年になります。川﨑を「凄い」、「僕とは違う」ではなく「あたりまえ」、「あそこにいけば大学のトップだ」と挑んでくれる学生が3名、7名、10名、15名と増えていくことで、また、川﨑がその挑戦を蹴散らし、自身の力を更に上げることによって昨年足りなかった7分07秒の上乗せが可能になり、予選会突破、シード獲得という本当の意味での古豪復活を果たすことが出来ると信じています。
自身の目標達成がチームの目標達成に貢献する、チームの成長が個の成長に貢献する、そんな好循環をもたらす組織が筑波大学陸上競技部男子長距離ブロックのあるべき姿であり、それを実現していくことが箱根駅伝プロジェクトの存在意義であるように思います。そのようなチームを作っていきます。
2026年も私たちの取り組みに叱咤、激励をお願い致すとともに、変わらぬご支援を宜しくお願い致します。



























