第９６回箱根駅伝予選会まで、あと４週間！
高強度の実践練習を開始しました

筑波大学男子駅伝監督
弘山勉

箱根駅伝予選会まで、残り４週間を切りました。箱根駅伝予選会の突破を目指す筑波大学がどんな仕上がりなのか！？簡単に報告させていただきます。

まずは、過日（9/15）の日本学生陸上競技選手権大会から。岐阜県長良川メモリアルセンター陸上競技場で開催された日本インカレの３０００ｍＳＣで川瀬宙夢（医学５）が４位入賞を果たしました。

今年の日本インカレは、これから始まる駅伝に備えて、例年よりもさらに有力選手の出場が減っていたような気がします。その恩恵があったにせよ、レース途中で転倒しながら４位に入賞した成績は立派だと思います。競技の世界では立場は関係ないとはいえ、「医学部で学びながら」ということを考えると偉業に近いと言ってよいでしょう。

応援に回った長距離部員は、川瀬の激走を目に焼き付け、その興奮を胸に、そのまま第４次強化合宿の地＝長野県菅平高原に向かいました。この合宿は、予選会前の最終合宿。レースを意識した実践練習を取り入れることになります。

実践練習で、有気的キャパシティに刺激を入れつつ、無気的なコンディションを高めることを狙います。走り込みの練習は苦しいですが、実践練習も厳しいトレーニングです。こなせば良いというトレーニングではないので、学生自身による練習への精神集中が必要となります。そうした練習前後のルーティン（準備とアフターケア）を完璧に近いかたちで実行していたと思います。

毎年９月は、菅平高原で合宿していますが、今年は、異常に気温が低い日が続きました。寒さで動かしづらさはありましたが、風が穏やかだったので、良い練習を積むことができました。学生の集中力も相当に高く、例年よりも強度の高い練習を各グループの集団が崩れることなく消化できたことに手応えを感じることができました。

そのまま合宿終了から５日後の記録会（１万メートル）で本番を想定した実践レースに臨みました。寒いくらいの菅平高原での合宿を経ているので、この日の気象コンディション（気温26度・湿度70％）でも学生たちは暑く感じたはずです。疲労と蒸し暑さに苦しみながらも、学生たちは最後まで精一杯走ったと思います。（疲労困憊で身体が思うように動かない学生が何人もいました）

それでも、金丸と猿橋が２９分台をマークし（共に自己新）、初めて１万メートルを走る３年の山下や１年の小林・岩佐が３０分３０秒程度の好記録（←調整なしで疲労が残る中では）で走破しました。２年の伊藤（太）が大幅な自己新、３年の児玉も復活を示す記録をマークするなど、たくさんの収穫がありました。

一方で、レース途中から崩れた走力上位者が多くいたことも事実です。しかし、今年は、この記録会に向かう過程を非常に厳しいものにしただけに、悲観する必要は全くないと思っています。

さあ、予選会に向けて、いよいよ仕上げの段階に入ります。気を引き締めて、一日一日を大切に進んでいきます。引き続き、応援よろしくお願い致します。

９月２８日 筑波大学競技会 １万メートルの結果