9月17日から19日までの3日間、埼玉県の熊谷スポーツ公園陸上競技場にて開催された第90回日本学生陸上競技対抗選手権大会(日本インカレ)に、松村匡悟(体育3)・杉山魁声(体育4)・小林竜也(体育3)の3名が出場しました。その結果を種目別に報告させていただきます。(担当:藤原)
夏の強化鍛錬も後半に差し掛かり、チームは箱根駅伝予選会に向けての最終強化練習を積む中で、日本インカレに大学の代表として出場した。箱根駅伝予選会前に他大学の選手と競い合う中で現状を確認することのできる唯一の大会とあって、標準記録を突破し出場権を獲得した3選手は高いモチベーションのままレースに臨んだ。
【男子3000m SC 】
男子3000m SCには、5月に行われた関東インカレで同種目9位という結果を残している松村が出場した。松村は昨年の日本インカレにも出場したが、出場選手13人中12位と悔しさの残る結果に終わった。昨年の悔しさを同じ日本インカレという舞台で晴らすことは、本人の目標の一つであった。
レースは序盤から順天堂大の三浦選手が一人抜け出す形となり、松村は2位集団の中で落ち着いて障害を飛び越えていく。2000m通過のタイムが5分56秒と自己ベスト記録を考えるとやや速いペースではあったが、かなり余裕があったようだ。その表れがラスト1000mの上がりタイム。2分47秒9という素晴らしい切れ味を発揮し、3人で2つの席(表彰台2,3位)を争う熾烈な戦いに負けることなく、3位でゴールに飛び込んだ。
ゴール後にガッツポーズを繰り返したように、本人は、この大会に並々ならぬ決意を持って臨んでいたようだ。気持ちを前面に出した積極的な走りは、松村がこの夏に一皮むけたことを示すに十分だったように思う。
フィニッシュタイムの8分44秒57は、筑波大学歴代2位となる好記録であった。日本インカレという大舞台で、加えて夏の強化期間の真っ最中に、進化した姿(パフォーマンス)を示したことは、チームとしてももちろん本人にとっても嬉しいことである。夏の強化期間を松村と練習をしていたメンバーには1、2年生も多く含まれていることから、そのメンバー達にとっても自信につながるような走りであったように思う。
【松村コメント】
「日本IC 3000mSCに出場し、8分44秒57の自己ベストで3位入賞する事ができました。関東インカレの悔しさを忘れずに、この夏目的意識を持って練習に取り組んだ成果が今回の3位に繋がったのではないかと思います。来年は両インカレで表彰台に立てるように精進します。ご声援ありがとうございました。」
〈男子3000mSC 決勝〉
順位 | 氏名 | 所属 | 記録 | 備考 |
---|---|---|---|---|
3位 | 松村匡悟 | 体育3 | 8分44秒57 | 筑波大歴代2位 |
【男子5000m】
男子5000mには、今シーズン5000mで13分台をマークした二人、駅伝主将の杉山魁声と小林竜也が出場した。13分台ランナーが同時期に2人活動していることは、筑波大史上初のことである。夏までの勢いそのままに実力を発揮できるかが期待された。
レースはスタートから留学生が引っ張る形となり、杉山は集団中央よりもやや後ろに①し、小林は集団の後方から前を窺っていった。小林は本調子ではなく、序盤から苦し走りとなってしまったが、集団が徐々に縦長となっていく中、2000m手前で大集団が前後に分かれたタイミングで杉山が少しずつ前方へと順位を上げていく走りを見せる。
3000mを8分22秒で通過すると、杉山は苦しくんり始めたが、そのタイミングで先頭集団が二つに分かれたために、第二集団で走ることができたのが幸いした。常に8位を意識できる位置にいられたため、入賞の意欲を損なうことなくラスト1000mを迎えることができたのだ。
その後は前の集団から落ちてくる選手を次々に拾い、他大学の強豪相手に5位入賞という素晴らしい結果を残した。3000mの通過時点(8分23秒)で「かなりきつかった」とレース後話していたが、夏の走り込みの成果を十分に発揮してくれた。杉山にとって最初で最後のインカレの舞台は、筑波大として27年ぶりの5000m入賞という素晴らしい結果となった。
夏の強化期間、常に先頭に立って練習を引っ張ってきた杉山。日本インカレという大舞台で結果を残したことで、チームに更なる勢いを与えたことは間違いないだろう。今回の日本インカレは悔しい結果に終わった小林も、練習では下級生を鼓舞するなどチームの中心選手として周りを引っ張る存在である。そんな2人に引っ張られながら、チームは箱根駅伝予選会までに、更に状態を上げていけるよう、部員全員で頑張っていきたい。
【杉山コメント】
「初めてのインカレとなりましたが、実力を発揮することが出来ました。箱根駅伝予選会突破に向けていい流れを作れたと思うので、気を抜くことなく予選会に向けて更に仕上げていきます。」
【小林竜コメント】
「今回のレースは、強化練明けで身体のコンディションが合わず、本来の走りとは程遠い結果でした。箱根駅伝の予選会ではチームへ貢献できるように残りの期間を大切に準備します。応援ありがとうございました。」
〈男子5000m 決勝〉
順位 | 氏名 | 所属 | 記録 | 備考 |
---|---|---|---|---|
5位 | 杉山魁声 | 体育4 | 14分02秒24 | |
23位 | 小林竜也 | 体育3 | 14分55秒08 |
夏の強化練習期間中での日本インカレではありましたが、他大学と互角に戦うことができるということ証明できただけではなく、長距離パートで10点獲得という結果を残し、筑波大学の代表として陸上競技部に貢献できたことも喜ばしいことです。
箱根駅伝予選会まで1ヶ月を切りました。チームは現在、箱根駅伝予選会に向けた最終強化へと移っています。残された期間は、ほとんどありませんが、10月23日に立川の地で最高のパフォーマンスを発揮できるよう、チーム一丸となって頑張ります。そして、必ず箱根駅伝本戦出場を勝ち獲ります!
今後とも私たち筑波大学 長距離パートへの応援をよろしくお願い致します!